shakatak_blue zone

来年 グループ結成40周年を迎えるシャカタク、約3年ぶりのニュー・アルバム。10年代初頭までは新作が出る度に解説を書いたり、紙ジャケ再発のシリーズ監修、日本独自編集の2枚組ベスト盤を選曲・監修…とご縁の深いグループだったが、近年はトンとご無沙汰。アルバムだけはずっとチェックしていたが、毎年恒例となっている来日公演からは足が遠のいてしまった。それでも毎回かなりのオーディエンスを集め、“安定のシャカタク” を見せつけていると聞く。


このアルバムも、まさにその “安定のシャカタク”。ピアノ・インスト中心のフュージョンという初期スタイルはもうとっくに捨てていて、歌モノ+インスト少々という作品構成になって久しい。とくにココ2〜3作はヴォーカル曲の比重が上がっていた気がするが、この新作『IN THE BLUE ZONE』もそれを踏襲している。それでも、今回はちょっと違うかな?と思ったのは、楽曲スタイルの振り幅が広いからか? いつものシャカタク節を聴かせる一方で、ジャズ・サイドやラテン・フュージョンに寄ってみせたトラックが多い。例えば、アコースティック・ピアノとジル・セイワードのヴォーカルを中心とした王道ピアノ・バラードの<Love Light>なんて、おおよそシャカタクの従来イメージからはかけ離れたタイプ。ジルと印象的なデュエットを聴かせる英国人シンガー:リアン・キャロル、そしてドイツの人気トランペット奏者ティル・ブレナーの参加も、注目したいところだ。

そうやって、斬新とは言えないものの、安定の中にシッカリ新基軸を打ち出しているあたりが、超ベテランのしたたかさ。USで人気を誇ったスムーズ・ジャズも、既に下火になりつつあるらしいから、改めてスタイルより楽曲自体の魅力を追求しよう、というコトかもしれない。

とにかく近作は、聴くだけ聴いて「いつものシャカタクね〜」で済ませていたが、この新作は何か引っ掛かって、何度となく聴き直している。ゆったり聴けるナンバーが多いのも、病み上がりのオッサンには嬉しい。

ジルやロジャー・オデルが、かつてはそれぞれプログレ・グループに在籍していたり、シャタカクの前身グループのベースがトレヴァー・ホーンだったりというのも、若いファンには新情報か? ブルーノ・マーズやダフト・パンクらの80'sブギー回帰の先には、シャカタクのような都市型ジャズ・ファンクへの注目があってイイ。