elton john hit1elton john hit2

昨日のポール・マッカートニーに続いての大物連パツ。この8月23日に自伝的映画『ロケットマン』が公開されるのに先駆けて、エルトン・ジョンのデビュー50周年にかけた初期スタジオ・アルバム&ベスト盤 13作(69年〜77年)が紙ジャケット/SHM-CD仕様で復刻された。上掲はその再発ベスト盤『GREATEST HITS』(74年)と、『GREATEST HITS VOLUME II(フィラデルフィア・フリーダム)』(77年)である。

デビュー当時のエルトンは、英国のピアノ系シンガー・ソングライターというイメージで売り出していて、カナザワより少し上の世代は、比較的内省的なイメージをエルトンに持っていた。自分がエルトンを意識するようになったのは、73年作の大作『GOOBYE YELLOW BRICK ROAD』の頃から。<土曜の夜は僕の生きがい>や<ベニーとジェッツ>といったヒットもさることながら、やはりタイトル曲が名曲すぎて、ラジオから流れるメロディに心を奪われたのだ。でも後続の『CARIBOU』、『CAPTAIN FANTASTIC & THE BROWN DIRT COWBOY』とマンモス級ビッグ・ヒットが続き、スタジアムでのド派手なライヴが当たり前に。エルトン自身もキンキラの衣装にトンボ眼鏡でエンターテイナー色を強め、ハード・ロックやプログレ好きの中高生だった自分の視野から消えていった。いま冷静にエルトンの最高傑作は?と問われれば、やはり『GOOBYE YELLOW BRICK ROAD』を挙げるけれど、実はそれは後付けで。当時は「エルトンはベスト盤で事足りる」と思っていたし、思い入れはほとんどない。だからこの時期のエルトンは、ベスト盤が一番自分にシックリくる。シングルだけの発売だったジョン・レノン匿名参加の<Lucy In The Sky With DIamonds>やキキ・ディーとの<Don't So Breaking My Heart(恋のデュエット)>、エルトンが出演した映画『TOMMY』からの<Pinball Wizard>なども、ベスト盤には入っていたし。

それにしても、クイーンに続け!とばかりの、映画とのタイアップ攻えはチョッと疑問。映画の内容はまだ知らないけれど、わずか1ヶ月のうちに5枚ものベストCD(と類するモノ)を出すなんて、無謀としか思えない。オンタイム派には再発ベスト2種、グレー・ゾーンや初心者リスナーにはニーズに応じての新編ベスト各種、映画を観た方はサントラという全方位的な目論見なのだろう。まぁ、それは分かる。でもぶっちゃけ、エルトンにはフレディ(マーキュリー)ほどのカリスマ性や、デヴィッド・ボウイほどのアーティスト性なんてないのでは? 音楽は素晴らしいし、キャリアも華やかだけれど、最近は華やかな話題もに乏しく、真面目な音楽ファンに支えれられてる印象だ。

売りたい、売らねばならないレコード会社の事情は伝わってくるけれど、聴くだけならストリーングやネットで充分な今の時代、これだけ多くの編集CDを突きつけられても、衰退著しいフィジカル市場を疲弊させるだけだと思ってしまう。工夫もなく作りっぱなしで「売れない…」と嘆くなら、「買いたい」と思える商品を作って、シッカリ的を得たプロモーションをしてほしいのだ。