purple_stormbringer

最強の台風19号来襲で、家に缶詰の一日。買い物や車のガソリンは昨日のうちに補充し、物干し竿や庭周りに置いてある小物を屋内に。浴槽には水を張って、家の増改築から十余年で初めて雨戸を閉めた。幸い我が家は浸水だの土砂崩れに見舞われることはない場所にあるけれど、突風、停電や断水は避けようがない。20時頃からかなりの暴風雨に見舞われたものの、それも日付が変わる頃までには治り、拍子抜けするくらい何の被害も出なかった。それでも自分とご縁のある場所で、浸水したり避難を余儀なくされている所があるのがツラい。被災された方には、心よりお見舞い申し上げます。

…というワケで、部屋に籠って書きモノを進めつつ、その合間でハード・ロックをカマす。部屋の外ではゴーゴー風が唸っているので、聴くならギンギンのロックがいい。実は最近、首都高を走る時、眠気覚ましで よくAC/DCをかけているんだけど(BluetoothでSpotify メチャ便利)、台風到来ってコトでコレを引っ張り出した。74年の第3期ディープ・パープル、デヴィッド・カヴァーデイル、グレン・ヒューズ在籍ラインアップによる2作目『STORMBRINGER(嵐の使者)』。ちょうどカナザワのパープル入門のアルバムが、中学の頃に聴いた『BURN(紫の炎)』と、当時新作として出たばかりのコレで、かなり熱心に聴き込んだのを覚えている。

その後『IN ROCK』とか『MACHINE HEAD』を知り、『LIVE IN JAPAN』を聴いて「2期の方がスゴイぢゃん…」と思うようになったけれど、今は音楽的に多彩な第3期の方が好み。リッチー(ブラックモア)なくしてパープルはない、と理解しつつも、クラシックかぶれのリッチーより、ジャズもファンクもブルースもイケちゃうトミー・ボーリンの方に愛着を感じてしまう。

リッチーはこのアルバムをクズ呼ばわりしてたらしいが、当時のライヴでも演っていたタイトル曲や<Lady Double Dealer(嵐の女)>を筆頭に好曲多し。カヴァーデイルをオーディエションで見つける前は、ポール・ロジャースやジェス・ローデンに声を掛けていたくらいだから、パープルがファンキーな路線に進むことはリッチーも賛同していたはず。なのにこのアルバムを扱き下ろすのは、メンバーが自分の想い通りに物事を進めさせてくれなかったからだろう。オリジナルにこだわったメンバーが、リッチーが提案したカヴァー曲を蹴った、なんて話もあったな。

ヘヴィ・メタルにはマトモなメロディがないし、メロディック・ハードにはソウル・テイストがない。でも70年代ブリティッシュ・ハードには、その両方がある。カヴァーデイルのホワイトスネイクもその路線にいた時は結構聴いたけれど、全米で売れてL.A.メタル志向に進んでからは “らしさ” を忘れ、やがてカヴァーデイルはソウルフルな歌声まで失くしてしまった。

さて、窓の外はずいぶん静かに。でも東北・北海道はまだこれから荒れてくる。関東圏も河川氾濫の危険はまだ続くだろう。どうぞ皆さん、お気をつけて…。