robben ford_bill evans

世間的には即位の礼で、都心は厳重警戒。でもカナザワ的には、午後から今井優子ファン・ミーティング@築地・汐留Blue Mood のサポート。ネット某所では「こんな日にイベントをやるなんて…」という書き込みがあったと聞いたが、コレは今井サイドの企画ではなく、あくまで頂戴したお話。持ち込まれた時には既にスケジュールが決まっていて、コチラはただそれに乗るか反るかしか選択肢はなかった。内容に興味がある方は、後でこちらのオフィシャル・ブログでレポートをご覧いただくとして…。ってなワケで、午前中はTVの音声を消したままつけっ放しにして、多少は厳かな心持ちで、コレを聴きながら出掛ける準備なぞ。

流していたのは、ギタリストのロベン・フォードとサックスのビル・エヴァンスによる双頭プロジェクトが、7月末に出したばかりのアルバム『THE SUN ROOM』。彼らは今年3月に、ビル・エヴァンス・スーパー・バンドとしてブルーノート東京に来ていたが、残念ながら自分は足を運べなかった。ベースは再編ブレッカーBros.やボブ・ジェイムス、オズ・ノイらに重用されるジェイムス・ジーナス、ドラムはスティーリー・ダンやTOTO、ラリー・カールトン・バンドにも参加したキース・カーロック。その時の来日メンバーが、そのままこのアルバムにも参加している。こりゃー、ライヴも観ておくべきだったな。

ロベン・フォードというと、昨年出した『PURPLE HOUSE』は、ジミ・ヘンドリックスを連想させるタイトルに違わず(Red House に Purple haze)、オリジナル楽曲でギターとヴォーカルを聴かせるブルース・ロック・アルバムで、その評価は大きく割れた。彼がブルース指向なのは今に始まったコトではないが、オールド・ファンには「歌わんでイイからギターを弾け!」という輩が多いのだろう。まぁ、それは分からないでもない。それこそ鍵盤もロベンが自分で弾いているから、きっとソング・オリエンテッドなアルバムを作りたかったのだと思う。

対してこの新作は、ロベンとビルによるジャズ・ブルース作品。ロベンとビルが各1曲、ゲスト・シンガーのローリー・ウィーラーが1曲と9曲中3曲がヴォーカル・チューンながら、あくまで主体はインストと言える。しかもその出来は渋くてブルージー。そこへジャズの香りを忍ばせていて、丁々発止の激しいインタープレイはない。いくらビル・エヴァンスと組んだからといって、ブルーライン以降のロベンにバリバリのフュージョンを求める人はいないはずで、そこさえ押さえていれば、なかなか落ち着いて聴くことができる。

収録曲はロベンとビル、それぞれの持ち寄りで、ベーシックはスタジオ・ライヴ。それをレコーディングしたのが、ナッシュヴィルのハウス・オブ・ブルース・スタジオにある The Sun Room というブースだった。もっとも純粋なライヴ作品ではなく、曲によってはアコギにエレキが乗ったりしているのだけど、コレもコンテンポラリーなジャズ&ブルースのひとつのカタチ、ということで。