splinter

ジョージ・ハリスンが74年に立ち上げたダーク・ホース・レーベルの第1弾アーティスト、スプリンターの通算5作目で、ラスト・アルバムになった『SPLINTER』(80年)が、韓国 Big Pinkで紙ジャケ・リイシュー。その国内流通盤が出た。しっかし、ヒドいジャケット 自分が知ってるのは、当時 日本コロムビアから出ていたコレなんだが…。

スプリンターは、ビル・エリオットとボビー・パーヴィスからなる英国人デュオ。音楽的にはメロウ・フォーク風味のポップ・デュオといった感じだろうか。かつてパーカー・マッギーの曲を歌っていたことがあったからか、当時の国内盤解説にはマッギー作品を多くヒットさせていたイングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーとの比較が記されている。でも個人的には、アレッシーとの共通点が多いような…。繊細なコーラスとか、UK好みの音作りとか。

このアルバムでは既にダーク・ホースから離れていて、英インディペンデントからのリリース。アレンジ&プロデュースは、カナザワも大好きな英国女性シンガー・ソングライター:レスリー・ダンカンの夫君ジミー・ホロヴィッツが手掛けている。でも低予算だったのだろう、レコーディングは英国南西部のコーンウォールにあるスタジオで、現地のセッション・ミュージシャンたちをそのまま起用。その後ロンドンでダビングが行われ、ご存知メル・コリンズのサックス・ソロがダビングされたようだ。

彼らの5枚のアルバムの中では、ダーク・ホース最終作の77年盤『TWO MAN BAND』が一番洗練された出来(当時のポストはココから)。このアルバムも、邦盤タイトル曲<Sail Away>とか、メチャいい曲なんだけど、それがアルバム一枚は続かないのが悲しい。ちょこっと登場するギターなんて、もろジョージっぽくてステキなんだけどな。

でも当時のヒットは、何と言っても上記ジャケを以下に差し替えたことだろう。コレなら見事にAOR作品として成立する。まさに雰囲気たっぷり。

splinter_ sail away


だけどこうしてジャケ負けするAORアルバムが増えたこと、すなわちイメージ先行の作品が多くなってしまって、AORが安っぽく、コケにされるようになっていくのだ。そろそろ現在のシティ・ポップ・ブームも曲がり角に差し掛かっているな。