neil innes

大晦日だというのに朝から訃報。ビートルズの名パロディで有名なラトルズやボンゾ・ドッグ・バンドで活躍した稀代のメロディ・メイカー、モンティ・パイソンとも深い関係にあった英国人アーティスト:ニール・イネスが29日に死去した。突然死だったらしく、最近も音楽活動を続けていたとか。享年75歳。

個人的には、ちょうどレコードコレクターズ誌1月号の特集『ビートルズの遺伝子』に選盤・寄稿で関わり、出来上がった本を見て、「なるほどネェ〜」と他の選者の方の卓見に感心しつつ、「あ、コレはジックリ聴き直さないと…」と思ってたところ。イネスのこの77年作、ソロでは2枚目にあたる『TAKING OFF』も、もっと聴き込みたいとチェックしていた一枚だった。それがこんな形で手にすることになろうとは…。

ラトルズやモンティ・パイソンのイメージから、パロディばかりやってるキワモノとして見られがちだけれど、ブリティッシュ・ポップスのソングライター/アーティストとして、極めて真っ当。特集で挙げられていたのは、<Elenor Rigby>風にストリングスを従えたポップ・チューン<Shangri-La>だったが、その他の曲でも10ccだったりELOだったり…。引き出しの多さはポール(・マッカートニー)にもヒケを取らないほど。そういえばイニスがこのアルバムの前に組んでいたグリムスは、ポールの実弟マイク・マクギアが在籍していたスキャッフォルドにイニスが合流したグループだった。

このアルバムのアートワークも、裸のイニスがユニオン・ジャックのアヒルを抱くシュールさだけど、裏ジャケを見ると、日本や米国を筆頭に世界各国の国旗模様のアヒルが飛んでいる。人を喰っているようで、実はそうしたステキなセンスの持ち主だったんだな。積極的に追ってきたアーティストではないけど、唯一無二の個性派だっただけに、その突然の旅立ちに寂しさが募る。

Rest in Peace...