cheesetriumvirathumble pie_ratsskin alley


2020年になりました。
喪中につき、新年のご挨拶はできませんが、
今年は5回目の年男。
なので、まずはこの辺りを集めてみました。
本年もどうぞヨロシクお願いいたします。

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実は2019年の年明け、2冊の『AOR Light Mellow』をトップに掲げました。ブルーの初版本からちょうど20年目、改訂版を作りたい!という宣言でした。ちょっと時期はズレましたが、それは今年になって実現する運びとなり、年末から既に執筆に入っています。

しかもコレがなかなか壮大なプロジェクトになる予定で、3冊でワンクール、という目論見。以前は1アーティストにつき基本アルバム1枚の掲載で、グリーンの 増補改訂版 Remaster Plus で少しだけ増量しました。でも今回は、作品クオリティ的に一定レヴェルを超えていたら、枚数にかかわらず、すべて載せることにしました。3冊の内訳は追々紹介していきますが、まずは春までに1冊目を刊行したいと思っています。

AORといえば、その言葉の適用範囲、カテゴリーの難しさがしばしば問題になるのはご存知の通り。でも、そもそも『AOR Light Mellow』の “Light Mellow” とは、AORの雰囲気を伝える形容詞であると同時に、AOR & Around の意味を込めていました。レア・グルーヴ隆盛を受け、発刊当初から広義にしようと考えていたのです。おかげで それ以前はAORとしては考えられていなかった著名アーティスト/アルバムが、すっかりAORとして馴染むようになりました。デイヴ・メイスンやボブ・ウェルチ、ジェス・ローデンあたりは、その代表格でしょう。またジェイ・P・モーガンのように、初CD化に尽力されたスタッフから、「このガイド本がなかったらCDを出せなかった」と感謝された例もあります。それが今や、海外レーベルで再発されるまでになりました。そうした事実を踏まえれば、 AORか否かは、さほど重要ではない。AOR的感性で楽しめるかどうか、そここそが一番重要なポイントです。だから新しい『AOR Light Mellow』は、敢えてプレAOR的なトコロからスタートし、ジワジワと深みへと誘う構成にしようと考えています。

ただ、そうした大きなプロジェクトなので、最初の2冊のように一人で執筆するのはどだい無理。なので今回は、次世代AORシーンを担うであろう後継者に協力を依頼しています。考えてみれば、我々オンタイム世代は、もう50歳代半ば〜60歳代になっているワケで、悲しいかな、同世代を対象にしていては明るい未来はありません。フレッシュな感性を取り込み、新しい斬り口や提示の方法を考えつつ、次世代に継承していく。シティポップ同様、70〜80年代AORの価値観が上昇している今こそ、それを考えるタイミングです。そしてそれに相応しい人材にようやく出会えたことも、きっと偶然ではないのでしょう。

おそらく今年一年は、この本の執筆が自分の活動ベースになるはずです。でもカタログ再発、ニュー・カマーの紹介、シティポップ界隈、そして制作マター、どれも疎かにするつもりはありません。ラジオ番組にも再挑戦したいです。
音楽ライター生活21年目の新しいスタート、今年の自分の柱はコレで行くゾ、ということで。

引き続き、応援ご指導ご鞭撻、お待ち申し上げております