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『新春 “Pink Lady Night” 10th Anniversary Special』 After Show Party@目黒Blues Alley Japan に参戦。いろいろ取り掛かっている仕事があるので、昨日のホール公演だけお邪魔しよう、と思っていたが、マネージャーS氏から「実はネタバレ演るんですよ。元ネタとピンク・レディー、両方歌っちゃうから是非」と悪魔のように囁かれ、まんまと両日参加に。でもコレは観た甲斐があったな ありがとう、Sサン

After Party は入れ替えナシの二部制で、バンド・メンバーは全員参加。まず一部はトーク・ショウとスライド・ショーで、Pink lady Night のこれまでの10年間を駆け足で振り返る趣向だ。主要メンバーにもマイクが向けられ、いろいろな溢れ話が聞けた。また進行役としてステージに上がった葛岡みち(cho)が、初回の時からパパラッチ写真を撮り溜めていて、楽屋や打ち上げ、移動中の生写真、果ては本番中の隠し撮りまで、数々のフォトを披露。熱狂的ファンには堪らないひと時になった。

そしてお待ちかねの二部。未唯mieさんは、気合の入った黒いミニ・ドレスで、年齢を感じさせぬ脚線美を披露。まずはオリジナル通りの<S.O.S>を歌い、オーディエンスが異常な盛り上がりを見せた。今日は2日連チャンで来ているコア・ファンが多いから、親衛隊の熱気が凄まじい。続いて、Pink Lady Night 版<透明人間>をバラした感じで、キング・クリムゾン<21st. Century Schizoid Man>〜オリジナル<透明人間>〜キング・クリムゾン<The Court Of Crimson King>のメドレー。クリムゾンを歌うのはバカボン鈴木。もともと彼はクリムゾンの大ファンだそうで、歌もなかなか本格的。なおかつ原曲通り、ちゃんと歌声にはファズが掛けられていた。最近の再編クリムゾンもトリプル・ドラムという攻撃的布陣なので、ちょっとイメージがダブるな。まぁ、ディープ・パープルの<Burn>は何処へ消えたの?なんてツッコミは置いといて…

そんなネタバレ調子で、ビーチ・ボーイズ<Good Vibration >と<渚のシンドバッド>メドレー、クール&ザ・ギャング<Jingle Boogie>〜<ウォンテッド>メドレーも立て続けに。更に<Kiss In The Dark>と<マンデー・モナリザ・クラブ>を繰り出して本編ステージをハネたが、問題はそのあとのアンコール。何と幻の<河原の石川五右衛門>のカヴァーが飛び出したからビックリだ

この<河原の石川五右衛門>は、大滝詠一が<渚のシンドバッド>を替え歌にして『LET'S ONDO AGAIN』(78年)に収録しようとしたもの。ところが原曲作詞の阿久悠が許可せず、当初はアルバム収録が見送られた(歌詞だけ掲載)。現在は世に出ているが、それを今回カヴァーしたのである。そして最後の最後は、原曲通りの<ペッパー警部>。当然のごとくオール・スタンディングで、多くの人が一緒にフリ付け通り踊ってましたね… イヤイヤ、皆さんスゴいパワーですワ

でもこういうのって、カナザワのような立場から見ていると、いろいろと考えてしまうワケです。看板を背負うことの意味、というかな? ファン・サーヴィスとしては もちろんコレで正解なのだけど、休まずに進化していきたいアーティストにとって、大きすぎる看板は足かせになる。結局ファンの方も、アーティストの変化を受け入れて一緒に成長しようと思うタイプと、いつまでも自分の好きな頃のままでいてほしい原理主義的ファンに分かれる。そしてそのどちらも善悪ではないから、難しい。

そうした意味では、この Pink Lady Night という異形のエンターテイメントも、苦肉の策として生まれたシロモノと言えるだろう。人気商売にとっては、まさに永遠のテーマ。でもソロになってからの未唯mieさんは、まだ本当の意味での勝負作を作ることができていない。極論であり裏事情を無視した勝手な意見だけど、未唯 mieさんには「コレを世に出せたら、もう引退しようが、明日死のうが後悔はない」と言えるような思い切った作品を作ってほしいな。

pink lady night 10th after party