andrew gold_020

2011年に59歳で急死したアンドリュー・ゴールド。ソロ活動以外にも、リンダ・ロンシュタットのブレーン、グラハム・グールドマン(10cc)と組んだワックス、日本では矢沢永吉のサポートでも有名だったが、そのアンドリューの未発表曲集が、米Omnivoreからリリースされた。

録音されたのは、アンドリューのソロ・デビュー前に当たる73年。プロデューサーのチャック・プロトキンに見出され、レコーディング契約を得るため、長期に及ぶデモ制作を行なった。レコーディング自体は、曲数が揃ってきたタイミングで行われたようで、L.A.のクローバー・スタジオで6月と12月に。そこから16曲をコンパイルしたのが、この作品である。

この頃のアンドリューというと、カーラ・ボノフも在籍したブリンドル仲間であるウェンディ・ウルドマンや、マリア・マルダーのアルバムに参加。とりわけリンダの『HEART LIKE A WHEEL(悪いあなた)』での名サポートで大きな注目を浴びていた。その裏で着々とデビューの準備を進めていたワケである。

でもデモ録音ゆえ、ほとんどの楽曲はピアノやギターの弾き語りによるソロ・パフォーマンス。バンド・ヴァージョンは4曲にとどまる。それでもギターとヴォーカルがやはりブリンドン仲間のケニー・エドワーズ、ベースが後にクリトーンズに参加するピーター・バーンスタインなのが興味深い。またこのバンド・ヴァージン4曲のうち、 <Resting In Your Love>と<A Note From You>は、75年のデビュー作『ANDREW GOLD』に採用。その他の曲も、アンドリューのソロ作やセッション参加作の収録曲のパーツやアレンジの元ネタになっていたりするので、アンドリュー好きは聴き逃せないところだ。差し詰め、研磨前のダイアモンドの原石がゴロゴロしてる、といった風情かな?

結局メジャーではソロ・アルバム4枚しか出せず、その後はインディとか日本制作。それでもワックスでもヒットがあったして、熱心なファンは少なくない。ビートルズ・マニアとして、その筋からの支持もある。実際このアルバムのスターター<Somethingthing New>も、もろにマージー・ビートしていて、思わずホッコリ。それこそ、竹内まりやが歌ってもハマりそうだな。