loft 青春期

今日は久々に書籍のご紹介。ライヴハウスの老舗ロフトの創始者:平野悠さんの『定本ライブハウス「ロフト」青春記 』だ。今回のコロナ禍、最も早い段階で感染者が出てしまった渋谷 Loft Heaven を始め、全12店舗を展開する(株)ロフト・プロジェクトの会長。この本は元々2012年に講談社から発刊されたモノで、カナザワは初版を持っている(なので買ってはいないけど…) それが今回、真っ先に営業自粛に追い込まれる中で、新刊小説『セルロイドの海』の発表と同時に、版元を変えて見事に復刻。amazonではずーっと品切れだったため、ピックアップが遅くなってしまった。

1971年、京王線の千歳烏山に開店したジャズ喫茶『LOFT』。その常連には芸大の大学院に通いながら、アルバイトで銀座のシャンソン喫茶:銀巴里でピアノを弾いていたという坂本龍一がいた。2店目は中央線の西荻窪。その時に、ジャズではなくロック系のライヴ・ハウスにしたことが、今のロフトの礎となった。そして荻窪。下北沢、新宿…。本には70年代中盤の西荻ロフトのスケジュールが載っていて、センチメンタル・シティ・ロマンス、吉田美奈子、桑名正博、南佳孝、鈴木慶一&ムーンライダース、ブレッド&バター、浜田省吾らの名前がある。荻窪では はちみつぱいに細野晴臣、荒井由実、久保田麻琴と夕焼け楽団、ココナツ・バンク、めんたんぴん、頭脳警察、ハイ・ファイ・セット、金子マリ&バックスバニー、四人囃子、チャー、ラスト・ショウ、矢野顕子…。

現在のシティ・ポップ、日本のロック黎明の現場が、まさにココ。その舞台裏、楽屋の模様が垣間見られるのがこの本なのだ。そのあたりに興味がある方は、まさに必読の書と言える。

かくいうカナザワもロフト・グループにはちょっとご縁があって、新大久保にある Naked Loft では昨年トーク・イベントを開催したし、問題の渋谷 LOFT HEAVEN では、緊急事態宣言発令直前にLIVE Light Mellow を開催させていただいた。イイ小屋でしたヨ。

今また新宿で舞台クラスターが発生してしまったが、聞けばスタッフや出演者たちの認識の甘さが原因だと思われ…。これでまたライヴ・ハウスが自粛というのは筋が違うと思うな。