kadomatsu works_goal

8月の声とともに念願の梅雨明け。そしたら途端にメチャ暑くなって、今年還暦のオヤジには結構厳しい。もっとも普段から室内でPCに向かうリモート野郎なので、程よく涼しい状態に身を置いてはいるのだが…。それにしても、このとこころはシティ・ポップ関連の仕事が集中。音専誌のみならずTV周りの依頼も入っていて、日々締切に追われている。そうしたら、コレをまだアップしてなかったな、と。

先月半ばにご紹介した角松敏生ワークス集『GOOD DIGGER』(2枚組)と、同時に発売されたもう1枚の角松敏生ワークス集キング編『GOAL DIGGER』。どちらもタワーレコード企画ながら、『GOOD DIGGER』が他社リテイラーでもゲットできるのに、『GOAL DIGGER』はタワー限定というオトナの事情はあるのだが、どちらも在庫切れを引き起こすほど好評なようで、コレはめでたい。

改めて収録曲を書いておくと…

1. 愛は彼方/ 今井優子
2. GET YOUR LOVE TONIGHT 中山美穂
3. Summer Lady (Single Version) / JADOES
4. Bring Me To The Dancenight / 杏里
5. MISTY LOVE / 中山美穂
6. さよならを言わせて〜Let me say good-bye〜 / 今井優子
7. RISING LOVE / 中山美穂
8. Snow Train〜Back in town〜 / 今井優子
9. GET YOUR LOVE TONIGHT / JADOES
10. CATCH ME (single version) / 中山美穂
11. LIKE LIKE HWY / Pacific Coast Jam feat. D.J.Pratt, Fred Schreuder
12. (I LOOK) IN YOUR EYES / 岩崎宏美
13. Leave Me Alone / 中山美穂
14. 時の向こうがわ / 岩崎宏美
15. SIESTA / 青木智仁

何だ、半分以上が中山美穂と今井優子ぢゃん…、という意地悪な感想?も耳にするが、この両人、実は単なるレーベルメイトというだけでなく、当時の担当ディレクターが一緒。角松と西城秀樹がそうだったように…。そうした現場人脈を知ると、表からは意外に見える繋がりが簡単に氷解したりする。この2人で収録曲の半分を占めるのは、このようなレーベル超越型コンピレーションには、いろいろクリアしなければならないを制作上のお約束があるため。そうしないと、この手の企画は成立しないのだ。

そしてあとの半分は、 JADOES、杏里、岩崎宏美、企画モノのギター・ワーク・ショップ、そして青木智仁ソロで構成。それでもコンピとして統一感があるのは、やはり中山美穂と今井優子の楽曲がデ〜ンと鎮座して、作品の柱となっているからだ。だったらどうしてミポリンの大ヒット<You're My Ony Shinin' Star>が入ってないの?、という声も出るに違いない。でもそこはおそらく、ミポリンの事務所事情。今ではすっかり彼女の看板曲だから、ミポリン自身のカンムリ企画じゃなきゃNG、ということではないかと推察する。業界内では、そういうのは全然珍しくないのだ。またココでの岩崎宏美は、我々が知っている彼女の歌謡曲的イメージを脱却していて、芸能界の歌手からポップ・シンガーへと変化を遂げている。そのうえで、クセのある角松ワールドを見事に構築。やはりそれだけ確かな歌唱力がある、ということを痛感させられた。3分間で歌詞のドラマを表現する流行歌の世界と、歌を媒介にアルバムやワン・ステージのトータルでアーティスト性を問うていくポップスの世界。その違いを彼女はココで知ったに違いない。

改めて『GOLD DIGGER』『GOAL DIGGER』という2枚の角松ワークス集を手にして思ったのは、当たり前ながら、コレはまさに Good Job! だったということ。もちろん 浅野祥之率いる“空と海と風と”とか、KONTAソロとか、どうしてココに入ってないの?というタマも ないではない。でもそうした重箱のスミを突付くことは、その際どうでもよい気がするんだな。

角松敏生ワークス - GOAL DIGGER -(タワーレコードのサイトへ)