0b133906.jpgようやく念願のCD化実現! ちょうど某誌にレビューを書いたので、ついでにコチラにも載せてしまおうと思う。

このデラ・セダカ、その名の通り、ニール・セダカの愛娘。7〜8年くらい前にジャズ・シンガーとして再デビューし、スタンダードの<What's New>を歌う姿がTV-CMにも流れていた。その時にはこの82年のファースト・アルバムのことは触れられてなかったようだが、なにせプロデュースはデヴィッド・フォスター。AORファンが忘れるはずがない。時期的にもシカゴ、チューブス、ドウェイン・フォード、リー・リトナーなどを手掛け、一番ノリノリの頃。バラード専門のイメージもまだなく、ソロ・アルバムも出る前なので、AIRPLAYのイメージが強かった。
実際ここで聴ける音も、TOTO〜AIRPLAY路線の王道を突き進むサウンド。ルカサー、ランドゥ、スティーヴ・ポーカロ、ペイジス、ブライアン・アダムス、シーウインド・ホーンズなんてトコロが揃って参加し、デラもなかなかに溌剌とした歌を聴かせている。さすがにバックが元気な曲だと勝負にならないけど、ポップな曲は結構良いデス。現在になって興味深いのは、アヴリル成功の立役者の一人、今をトキめくヒット・プロデューサー、クリフ・マグネスの参加。この頃の名義はクリフ・ニュートンだが、タイトル曲は彼の作である。

当時のデラちゃんは18歳。アナログ盤には8ページの豪華写真集がついていて、かなりアイドル・ポップス的な作りだ。もっとも既にフォスターも、10代半ばだったキーン・ブラザーズや19歳のリサ・ダルベロを手掛けていたから、このタイプはお手のものである。そもそもフォスターとデラの出逢いは更に数年遡り、78年の時点で彼女のデビュー・シングルをプロデュースしていたのだ。でもこれは鳴かず飛ばずに終わり、その4年後になって、こうして再び手を組むことになった。たしか松本零士のアニメ映画「1000年女王」のテーマを彼女が歌うことになり、これを喜多郎とフォスターで制作。それがヒットして、フォスターがアルバムを作ることになったという流れだ。当時のフォスターは尾崎亜美や河合奈保子も手掛けていて、日本からの仕事に積極的に応じていた。

そういえばこのアルバム、自分は発売当時レンタルで録音して済ませていた。どうしてもアイドル物というイメージがつきまとい、高い金を出して買う気にならなかった。でもしばらくして中古屋で探しても、何故か見つからず、入手に少々苦労した記憶がある。当時はオークションもないし、これは国内オンリーだったからね。ところが一度入手した後は立て続けに出くわし、ある時など中古屋2件で3枚見つけ、すべて回収してきたコトも。それで一時期は5〜6枚の手持ちがあったりしたが、当然欲しがる友人が多く、今は2枚を残すだけだ。でももう今度のCD化で、アナログはほとんど聴くことがなくなるだろう。DJイベントで使えるような曲もないしね。

あ、写真集は2枚とも美品ですが、これはちょっとオカズにはなりませんので悪しからず(爆)
ちなみに発売は8/18、WESTWOOD RECORDSからです。
http://westwoodrecords.fc2web.com/
デジタル・リマスターも楽しみ!