michael landau_live

「彼こそ完璧なる名手だ」 ─ ジェイムズ・テイラー
「世界で最も素晴らしいギタリスト/ミュージシャンの1人だね」 ─ スティーヴ・ルカサー

そんな風に称えられる孤高のギタリスト:マイケル・ランドウ。彼の2年ぶりのニュー・アルバムは、昨年11月に、地元ハリウッドにある著名ライヴ・ハウス:Baked Potatoでレコーディングされた、LIQUID QUARTETでのライヴ盤だ。

このLIQUID QUARTETのメンバーは、マイケル・ランドウ以下、ポール・マッカートニーとの仕事で名を上げる一方、ランドウとはレイジング・ホンキーズなるオルタナ・バンドを組んでいたドラマー:エイブ・ラボリエル Jr.、アラン・ホールズワースのサポートでも知られるベースのジミー・ジョンソン、そしてバーニング・ウォーターでもランドウと一緒だったギター&ヴォーカルのデヴィッド・フレイジーの4人。

今更ランドウに、スティーヴ・ルカサーの弟分的なギター・プレイを求める人はいないと思うが、昨今の、例えばジェイムス・テイラーのサポートで聴かせる空間的プレイともまた違った、ブルージーかつアグレッシヴなプレイ。
「このメンバーたちとBaked Potatoでプレイするっていうことは、いつだって私にとって非常に誇りに思える瞬間だと言える。リハーサルは一切なしで、フレッシュな気持ちのまま、音楽そのものが私たちを導いてくれる、そんな感覚になるんだ」

全10曲中のセットリストには、バーニング・ウォーター時代の<Can't Buy My Way Home>と<Killing Time>、ロベン・フォードと組んだRENEGADE CREATIONの<Greedy Life>や<Renegade Destruction>、前作『ROCK BOTTOM』(18年)からの<Bad Friend>や<One Tear Away>に加え、新曲の<Well Let's Just See>や<Can't Walk Away From It Now>も。そのほとんどはランドウとフレイジーの共作だから、音は自ずとバーニング・ウォーター路線に接近する。でもギター・プレイは当時より進化しているのは言うまでもなく、より変幻自在に、自由度を増して。そのギター表現は、近年のジェフ・ベックにも近く、プレイヤー志向ではない純リスナーの耳をも捕えて離さない。スムーズ・ジャズ系のギタリストの演奏は、右の耳から左の耳へと抜けていってしまうモノだけど、ジェフやランドウのプレイは、シッカリと頭の中を引っ掻き回してグチャグチャにしてくれる。ジミ・ヘンドリクス的なブッ飛びプレイもあり、その余韻がまた、キモチ良いのだな。

正直ランドウの以前のソロ作には、ギター弾きではないカナザワには、ピンとこないモノが少なくなかった。でも『ROCK BOTTOM』はなかなか面白いアルバムだったし、それにも増してコレは強い磁場を放っている。ルカサーとは兄弟のようにして成長したランドウだけど、彼はただただギター弾きに徹してきた分、かなりユニークな存在になりつつある。