rocco prestiahelen reddy

今日は朝から訃報が相次いだ。まず朝早くに飛び込んできたのは、オーストラリアはメルボルン出身の女性ポップ・シンガー、ヘレン・レディ逝去の報。29日午後、L.A.の自宅で息を引き取った。享年78歳。そして夕方には、タワー・オブ・パワーの牽引役の一人だった唯一無二の個性派ベース・プレイヤー:ロッコ・プレスティアも同日、69歳で。

4歳ごろから舞台に立っていたヘレン・レディは、15歳にして立派に女優兼シンガーとして認められていたが、米国に憧れ、タレント・コンテストの優勝賞金で66年に渡米。71年にUSデビューし、<I Don't Know How To Love Him(私はイエスがわからない)>を全米13位のヒットにした。72年、女性解放運動のシンボルとされた<I Am Woman(私は女)>、73年<Delta Dawn(デルタの夜明け)>が共に全米首位となり、オーストラリア出身のシンガーとして初めてグラミーを受賞した。

でも当ブログ的なヘレンへの興味はその後。3曲めの全米トップになった<Angie Baby>はアラン・オディの曲だし、それをフィーチャーした74年作『FREE AND EASY』では、同郷のピーター・アレン、トム・ヤンス、ポール・ウィリアムス、パティ・ダールストトロームらの曲を収録している。何せプロデュースはボズ・スキャッグスや初期アース・ウインド&ファイアーを手掛けたジョー・ウィザート、アレンジはニック・デカロだ。その後もバリー・マン、レオン・ラッセル、スティーヴン・ビショップ、ブルース・ロバーツ、スティーヴ・ギブ、ロバート・バーンなど、AORファンなら思わずソソられてしまうソングライターの曲を歌っている。

上掲『REDDY』は79年作品で、シカゴのメンバーやタワー・オブ・パワーのホーン隊が参加。ドゥービーの<Minute By Minite>をカヴァーしているのがポイントだろう。どれもAOR作品とは言えないMOR的なシロモノだが、どのアルバムにも必ず気になる楽曲がいくつか入っているので、それだけピックアップしてコンピレーションでも組むと、メチャ美味しいのができそうだった。

ロッコは以前に重度の肝臓病を患って、14年に肝臓移植手術を受けて生還。ライヴにも復帰していたが、近年また体調を崩し、ホスピスに入っていたとか。ハーフ・ミュートのポコポコした独特のトーンで、16ビートの早いパッセージを弾き抜いていく。小気味良いデヴィッド・ガリバルディ(ds)とのリズム・セクションは、ホーン隊と並ぶタワー・オブ・パワーの大きな武器とされ、いくつもの名演を残してきた。彼らが今も熱い支持を取り付けているのは、このリズム隊の貢献が大きい。

ちなみに、ヘレン・レディが全米首位を取ったわずか2ヶ月前に、同じく全米トップに立ったカントリー系シンガー・ソングライター:マック・デイヴィスも、心臓手術を受けた後、9月29日夜に死亡。プレスリリーやグレン・キャンベル、ケニー・ロジャースらに楽曲提供していた。享年78歳。

3人揃って、Rest in Peace...