workshy love soul

幻のフュージョン・レーベル:ヴァーサタイル物の紹介をもう少し…、と思っていたが、いろいろ飛び込みがあったので、それはまた後日機会があったら、ということで。そして新たなご紹介は、来週21日に、我が【Light Mellow Searches】from P-VINE でリリースとなるワークシャイの新作『LOVE SOUL』を。「アレ!? 何処かで聞いたことがあるようなタイトル…」と思われた方、アナタはスルドイッ 今回のニュー・アルバムは、『SOUL LOVE』のときめきを再び、とばかりに誕生した、25年ぶりのキュートなソウル・カヴァー・コレクション第2弾なのだ。

…とはいえ、ワークシャイの新作としては、17年の『WAYWARD』以来3年ぶりだから、割と早いパターンかも。でもどうしてこのタイミングで、再びカヴァー集なのか?
「ずいぶん時間が経ったことが理由のひとつさ! それに楽曲クオリティが保証された愛着のある名曲をカヴァーする方がやりやすいんだ。自分で書いたマテリアルだと、どうしてもジャッジが厳しくなって、時間を費やしてしまう。そのうえ期待したような反応を得られないことだってあるしね(笑)。カヴァーなら楽曲の素晴らしさは分かっているから、そこに自分なりの表現をプラスして“解釈”できればいい。オリジナルのファンと新しいリスナーにリーチするのさ!」(マイケル・マクダーモット)
「私たちは『SOUL LOVE』に対するアンサーといえるプロジェクトを模索していたの。あのアルバムは、ワークシャイにとって大きな出来事だった。その後、私たちのチームの中枢になったメンバー、ミュージシャンにも会えたしね」(クレスタ・ジョーンズ)

実は『WAYWARD』完成時のメール取材時にも、クレスタは「『SOUL LOVE』に近いコンセプトの新しいカヴァー・アルバムが、ほぼ完成している」と言っていた。それがここまで延びたのは、クレスタがフランスに足止めされてしまったり、マスタリング・スタジオが休止してしまうなど、コロナの影響が小さくなかったらしい。

気になる収録曲は以下の通り。

1. Inside Out (Odyssey / Jesse Rae)
2. Ooh Child (Five Stairsteps)
3. Don't Ask My Neighbours (Emotions)
4. Didn't I (Delfonics)
5. Eighteen With A Bullet (Pete Wingfield)
6. You'll Never Get To Heaven (Dionne Warwick)
7. Damn U (Prince & NPG)
8. Human (Human League)
9. You Don't Know Me (Ray Charles)
10.You're The Summer (ボーナス・トラック)

オールド・スクールなカヴァーからプリンス、ヒューマン・リーグまで幅広く、年代も離れている。ピート・ウイングフィールドのカヴァーなんて、ワークシャイならではのセレクトだろう。<Inside Out>もR&Bヒットになったオデッセイ・ヴァージョンではなく、Zappが絡んだジェシー・レイが元ネタだそうだ。

しかし2人が異口同音に言っていたのは、今回は楽曲ごとの世界観を尊重し、それぞれのオルタナティヴ・ヴァージョンを作るように心掛けたこと。前回『SOUL LOVE』では、ワークシャイの名の元に、すべての曲をひとつのカラーに染めようとしていたらしい。逆に変わっていないのは、好きなマテリアルを選んで、自分が敬愛する音楽に 自分なりの味やスタイルをプラスしたこと。彼らはスティーヴィー・ワンダーやアレサ・フランクリンの真似はせず、オリジナルを越えようとも考えていない。あくまで自分たちの “解釈” を提示しているに過ぎないのだ。そしてそれを、ほぼ生音のバンド・サウンドで再構築した。
「<Human>と<You’re The Summer>は意図的にプログラムを残しているけど。それ以外はリアルな演奏がメインで、“コピー&ペースト”はほとんど使っていない。ドラム・フィルなど、部分的な微調整だけだね。このアルバムは特に演奏のダイナミズムを重視したんだ」(マイケル)

もちろんラストのボーナス曲は、ワークシャイ出世曲のセルフ・カヴァー。
「この曲のシンプルさを愛しているの。でもオリジナル・デモにはそれがあったのに、完成品はそうじゃなかった。もちろん自分たちがそうしたんだけど。だからこの曲を本来のキャラクターに戻すことができて良かったわ」(クレスタ)

まだまだ続きそうなステイ・ホーム的日常。このアルバムを聴いて、心だけでもゆったりと…