john_gimme some truth

ジョン・レノン『GIMME SOME TRUTH』。生誕80周年記念、ニュー・ベスト・アルバム、オリジナル・マルチ・トラックからの新リミックス…、といろいろなキャッチコピーが踊ってるが、こちとら「ジョンが死んでから、どんだけベスト盤組んでるのよ」とハナから斜に構えてるので、このくらいでは動じない。『ANTHOLOGY』みたいに貴重な未発表音源があるなら、速攻飛び付くけど。それでもポチるかどうか悩んでいたのは、 5.1ch サランドのBlu-ray Audio があるから。でもその単体発売はないので、仕方なく2CD+Blu-Rayの輸入盤ボックスをゲット。曲を聴くだけなら、こんなバカでかい箱モノは面倒だから、多分この2CDを聴くことはなさそうだな。なのでコスト・パファーマンス最悪…

選曲に関しては、息子ショーン・レノンが行なって、ヨーコさんがエクゼクティヴ・プロデュース、というコトなので、特に文句を言うつもりはなく。もちろん個人の好みはあるけれど、きっと人それぞれに正解があるハズで、誰もが認める最大公約のカタチがコレだと思っている。とにかく自分にとってこのベストの関心は、5.1chのBlu-Rayなのだ。

以下、サクッと流し聴きして、どうってコトがない曲はサッサと飛ばし、これは!と思う曲をリピーしながらの感想

一般的にいってサラウンドは、音数が多いくて分厚い面白い。なのでプラスチック・オノ・バンド時代の超シンプルな音は、音像というか、歌声や楽器のナマナマしさを楽しむことに。<Cold Turkey>のズンズンくるビートとか痺れるようなギター・リフは、より強力に響く。<God>のような曲は空間的に広がって。

アルバム『IMAGINE』の曲は以前ボックスで聴いていたので、それ以外が楽しみだったんだけど、サラウンドの効果が大きかったのは、<#9 Dream>とか<Stand By Me>。<Whatever Gets You Thru The Night(真夜中を突っ走れ)>なんて、こんなにたくさんの楽器が鳴っていたのか!と驚いた。もちろん<
Starting Over>に始まる『DOUBLE FANTASY』からのナンバーは、どれも素晴らしく、ウットリするようなサウンド。メインの音はフロントで鳴っていても、リバーブは後ろから聴こえるような、音に包まれる感覚が心地良い。でもやっぱり、ヨーコさんの曲は切り離して聴きたいなぁ。

で、一番ドッキリしたのは、<Happy X'mas>のドアタマに入っている、ジョンとヨーコの囁くようなメッセージ。サラウンドだと、突然 耳元で聴こえるので、ハッっとして思わず振り返ってしまったヨ そしてラストの<Give Peace A Chance>。あのガヤ感がサイコーに効果的。正直なところ、アレを良い曲だと思ったコトがないんだけれど、今回は少し違って聴こえた。

そういえば、レコードコレクターズ誌11月号の特集『ジョン・レノン・ソングス80』にも寄稿してます。自分が個人投票1位に選んだ曲は、他の方に「XXXXとか入れたくないじゃん」と小馬鹿にされているけれど、こういう偉そうな評論家の先生って、ジョンの思想家的側面やロックン・ローラー的スタンスが上位にあって、それを支持する自分はエライ、とか思ってるのかな? 一方で音楽理論に固執しないジョンに対して楽理で斬っていく人もいて、何だかなぁ…。自分はそのブレの大きさ、直感で動いていくところに人間臭さや面白さを感じてしまうんだが…。