phase 7

18日に発売されるLight Mellow meets ALOHA GOT SOUL プロジェクト。コンピレーション『Light Mellow HAWAII』に続いては、オリジナル・リイシュー3作を順番に。トップ・バッターは、清涼飲料セヴン・アップのイメージを拝借したロコ7人組:フェイズ7の80年ワン&オンリー作。国内発売は、輸入盤国内仕様の紙ジャケで出された09年以来11年ぶりで、歴とした国内プレス盤としては初リリースとなる。若干お求めやすい価格設定なのでジュエル・ケースでの発売になるが、中身はシッカリ最新リマスタリング。

ホーン・セクションを擁した大型バンド:フェイス7が目指したのは、アース・ウインド&ファイアーやシカゴ、タワー・オブ・パワー、コールド・ブラッドあたりのファンキーなダンス・サウンドだ。この路線、ハワイにはオーラやレムリア、ムーンダンス、ミュージック・マジック、マイク・ランディなどがいて、大抵はハワイの若者たちや観光客が出入りするディスコやホテル内のダンス・ホールでプレイするのが常。79年にアース・ウインド&ファイアーがハワイへ来た時には、メンバーの何人かがワイキキ・シェラトンのクラブに出演するフェイズ7を観に来て、急遽彼らのフリー・コンサートに出演、なんてコトもあったそうだ。

8曲入りのアルバムは、正直 玉石混交の出来。ハンド・クラップを効かせたオープニングのパーティ・チューン<Playtime>、フルートが印象的な哀愁バラード<Slip Away>と続き、ハイライトのミディアム・メロウ・グルーヴ<Could It Be Love>では、ギターのカッティングやエレキ・ピアノの転がりが心地良く、シルキーなファルセット・ヴォーカルが楽しめる。カラパナ、もしくはマッキー・フェアリーを髣髴させるファンキー・サンバ<So Good To Be In Love>には、レムリアにも参加したカーティス・メイフィールド・バンドのマスター・ヘンリー・ギブソンがパーカッション。一転モダンな軽快ダンサー<Love Lifted Me>、マイケル・ジャクソンみたいなリズム・アレンジに耳をさらわれる<Dance The Night Away>も聴き逃せない。

そうした一方で、日本人観光客に宴会芸?を披露しているようなライヴ音源が入っていて余計に思えるが、これは当時所属していたマネージメントのアイディアで、ライヴ会場でハワイ土産にレコードを売る方策と思われる。こうしたユルさが、如何にもハワイなんだな。