



朝イチで訃報。クインシー・ジョーンズの右腕と言われた名レコーディング・エンジニア:ブルース・スウェディンが、16日にフロリダの病院で亡くなった。新型コロナに罹患し、10月から入院していたそうで、娘さんがSNSで発表した。享年86歳。スウェディンはミネソタ州ミネアポリス生まれで、両親は共にクラシックの音楽家。ブルースも8年間ピアノのレッスンを受けたという。10歳ごろ、父親がオモチャのようなレコーダーを買ってくれたのを機に、手当たり次第に録音。ハイスクール時代は近隣のバンドの演奏や合唱などをレコーディングし、そのままプロの録音技師に。57年にシカゴへ移り、RCAビクター専属になった。当初はクラシックやジャズを担当したが、やがて自由な創造性を求めてポップスに転向したという。
クインシー・ジョーンズと組むようになったのは、70年代中頃から。新曲+ベストの変則2枚組『 I Heard That!!』を手始めに『SOUNDS...STUFF LIKE THAT』『THE DUDE』などを手掛け、クインシーがプロデューサーとして大成功していくのと並走して、ブラザーズ・ジョンソンやルーファス、マイケル・ジャクソン、ジョージ・ベンソン、パティ・オースティンらを担当。マルチ・チャンネル化の先駆けとして、奥行きの深い豊かな音像感を持ったサウンドを築き上げた。
エンジニアとしてのグラミー・ノミネートは以下の通り。赤字が受賞となる。
1962 Big Girls Don't Cry (single) / Frankie Valli and the Four Seasons
1969 Moog Groove / Electronic Concept Orchestra
1978 Sounds and Stuff Like That / Quincy Jones
1980 Give Me The Night / George Benson
1981 The Dude / Quincy Jones
1983 Thriller / Michael Jackson
1987 BAD / Michael Jackson
1990 Back on the Block / Quincy Jones
1992 Dangerous / Michael Jackson
1995 HIStory / Michael Jackson
1996 Q's Jook Joint / Quincy Jones
個人的にインパクトがあったのは、ジョージ・ベンソン『GIVE ME THE NIGHT』とマイコーの『BAD』。特に『BAD』はデジタル時代の到来を強く実感させられた作品で、サウンドの細かさやキレッキレの立ち上がりに衝撃を受けた。クインシーが現場に立たなくなると共にスウェディンの名前もあまり聞けなくなったが、スタジオ経営や後進の指導で忙しくしていたらしい。まさに時代の音を築いた、名エンジニアだった。
Rest in Peace...
エンジニアとしてのグラミー・ノミネートは以下の通り。赤字が受賞となる。
1962 Big Girls Don't Cry (single) / Frankie Valli and the Four Seasons
1969 Moog Groove / Electronic Concept Orchestra
1978 Sounds and Stuff Like That / Quincy Jones
1980 Give Me The Night / George Benson
1981 The Dude / Quincy Jones
1983 Thriller / Michael Jackson
1987 BAD / Michael Jackson
1990 Back on the Block / Quincy Jones
1992 Dangerous / Michael Jackson
1995 HIStory / Michael Jackson
1996 Q's Jook Joint / Quincy Jones
個人的にインパクトがあったのは、ジョージ・ベンソン『GIVE ME THE NIGHT』とマイコーの『BAD』。特に『BAD』はデジタル時代の到来を強く実感させられた作品で、サウンドの細かさやキレッキレの立ち上がりに衝撃を受けた。クインシーが現場に立たなくなると共にスウェディンの名前もあまり聞けなくなったが、スタジオ経営や後進の指導で忙しくしていたらしい。まさに時代の音を築いた、名エンジニアだった。
Rest in Peace...
そろそろワクチンも完成しているのに。
ブルース・スウェディンといえば
「アキューソニック・サウンド」という
録音方法を発明されたひと。
平たく言えばすべての音源を
ステレオで録音するというもの。その効果は
Sounds And Stuff Like Thatの
Super Womanのイントロで発揮しています。
中央から始まったコーラスが
右へ左へとぐんぐん拡がって行く音像に
当時は驚いたものです。
スウェディン氏はコンプの多用にも否定的で、
ともかく原音のトラックをしっかり作っておけば
優れたミックスは出来るのだと
言仰ておられました。