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訃報。ヴァニラ・ファッジ、カクタス、ベック・ボガート&アピス、ボクサーなどで活躍した米国人ベース・プレイヤー:ティム・ボガートが、13日に亡くなった。当初は死亡説とデマ情報が入り乱れたが、盟友のドラマー:カーマイン・アピスらがSNSで追悼コメントを発し、死去が確定した。ガンを患い、闘病していた模様。享年76歳。

ティム・ボガートは1944年ニューヨーク生まれ。ハイスクールの頃にマーク・スタイン(kyd)、カーマイン・アピス(ds)と出会い、ザ・ヴィジョンズを結成。67年にヴァニラ・ファッジとしてデビューし、<You Keep Me Hanging On>を全米6位にする。その後ジェフ・ベックと邂逅し、カーマイン・アピスと共に新バンドの結成を目論むが、直前にジェフが交通事故に遭って頓挫。カーマインと共にカクタスを結成したが、72年にジェフとのバンドを実現させ、73年にベック・ボガート&アピス(BBA)としてデビューした。“クリームを超える最強ハード・ロック・トリオ” なんていう高評価もあったが、アイディアと実現時期のズレもあってか、アルバム1枚(日本ではライヴ盤も)で瓦解。その後はロッド・スチュワートのバンドに加入するなど派手に動いたカーマインとは対照的に、セッションや地味な活動に終止している。自分のバンドやヴァニラ・ファッジ再結成も軌道には乗らなかった。日本では、角松敏生『REASONS FOR THOUSAND LOVERS』への参加、チャーとの活動でも知られている。

ティム・ボガートといえば、当時のハード・ロック界ではトップ・クラスの攻撃型ベース・プレイヤー。歪んだ音で繰り広げる長尺ベース・ソロなんて、まだ珍しい時代だった。代表作といえば、カクタスの4作とBBAになるが、やっぱりBBAの『LIVE IN JAPAN』の超絶プレイには驚いたな。その面影を都市型ポップスにうまく取り込んで見せたのが、角松の<飴色の街>。ドラムが村上ポンタ秀一というのも、カーマイン・アピスを想定してのことと思われ、角松のジェフ・ベック好きの一端が垣間見える。

その演奏ぶりからすれば、もっと名を残したって不思議じゃないが、立ち回りに長けたカーマインとは違って職人肌のミュージシャンだったのかもしれない。

Rest in Peace...