alive! 2

90〜00年代のクラブ・シーン/フリーソウル界隈を席巻した、米西海岸発信のブラジリアン・ジャズ・フュージョン・ユニット、アライヴ!。その2作が、先月から1枚つづ順に復刻されている。この手には珍しく女性メンバーだけで構成されている点が注目されたバンドだが、こと日本に限っては、阿川泰子で大ヒットしたヴィヴァ・ブラジルの<Skindo Le Le>カヴァーしていたのが話題に。デビューは79年で、これは82年に発表された3枚目。彼女たちにとってはラスト・アルバムでもある。

今では全然珍しくない女性バンドだけれど、当時はウーマン・リヴ・ムーヴメント勃興から月日が浅く、現在のLGBTとは違ってかなり差別的に見られていた。ロック系だと、ローズマリー・バトラーが在籍したバーサ、フィリピン出身のジューン&ジーン・ミリントンが在籍したファニーあたりが本格派。ジョーン・ジェットがいたランナウェイズは、完全にキワモノのエンタメ・バンドと化していたけど。

アライヴが在籍した Urana や Redwoods といったレーベルは、女性たち中心に運営していて、文化的・社会的にも女性解放の色合いがあった。フォーク系では Olivia なんて老舗の女性レーベルも。…とはいえ、そこはミュージシャン集団。すべてを女性だけで賄おうと片意地張るのではなく、メンバー自身、普通に家庭を持ち、子持ちの人もいたらしい。

それにしても、女性というのは自由だなぁ〜、と思う。社会的である反面、常識や慣習に捕らわれてコンサヴァになりがちなのは、いつも男性だ。女性は理屈じゃなく、自分の感性を創造力の働くまま、自由に羽ばたかせる傾向が強い。“女性は子宮で考える” というセリフも、そういうところから出た言葉じゃないかな? それが顕著に現れるのが芸術、特に音楽の世界である。このアライヴ!にも、そうした空気が漲っている。リアノンの奔放なヴォーカルを耳にして、矢野顕子を思い浮かべる人は、きっと少なくないはずだ。

注目の<Skindo Le Le>は、阿川ヴァージョンよりもBPMが高く躍動的。パーカッションが賑やかで、ブレイク〜パーカッション・ソロもある。基本的にアライヴ!は、カッチリしたフュージョン系16ビート・アンサンブルのバンドではなく、カラフルなブラジリアン・ジャズ・スタイルが持ち味。自由度の高い高速サンバに、空を駆けるようなスキャットが乗るのが特徴的だ。このアートワークが、そのサウンドを端的に表現している。