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兼ねてから話の出ていたビル・チャンプリン 待望のソロ・アルバム『LIVIN' FOR LOVE』が、先週から彼自身のウェブ・サイトで発売/海外で配信スタート。いち早くダイレクトにオーダーしていたファンの方々には、ぼちぼちCDが届いているようだ。日本では早くも4月末に、某メジャー・レーベルからの発売が決定。配信/サブスクもそこからのスタートとなるようで、今現在は日本のアカウントでは聴くことが出来ない。とはいえジャパン・エディションは2曲、ボーナス・トラックが追加。スピリチュアルなアートワークは、日本のマーケット向けにビル自身のアー写に変更されるコトが決まった。現時点では第一報で、まだリテールには国内盤リリース情報さえ回っておらず、当然まだ予約も不可能。輸入盤の流通も見えていないので、4月まで待てない人はビルのサイトで、というコトになる。

収録曲は全14曲+日本盤は追加2曲の計16曲。ザーッと聴いたところでは、90年代からのビルのソロ・キャリアを俯瞰したような印象で、ソロとしては前作に当たる12年前の『NO PLACE LEFT TO FALL』やその前の『HE STARTED TO SINGS』から、直近のワンダーグラウンド『BLEEDING SECRETS』に至る、骨太のビル流ロック・サウンドが中心。ブルース・ガイチやグレッグ・マティソン、ゲイリー・ファルコーニといった、各アルバムでのパートナーがそれぞれコラボ相手となっている。そこにジェイソン・シェフとの共演曲があり、ここしばらくビルと蜜月にあるカーメン・グリロも名を連ねたり…。スティーヴ・ポーカロのクレジットもあるな。全体としてビルのヴォーカルをフォーカスした感じで、CWFのようなAOR〜ウエストコースト色は薄いのだが、まぁ、従来のソロ作を知る人であれば、違和感など皆無だろう。

ただし、そこはコロナ禍での制作。打ち込みを使ってないのは、バンド・サウンドにこだわるビルらしいところなれど、実際はプリ・プロダクションのドラム・プログラムをナマに差し替え、そこにビルや参加陣がギターやキーボードを重ねて完成させていった楽曲が多いと思われる。もちろん妻君タマラはビルの片腕となって大活躍。ビルのソロなので、ワンダーグラウンドの時ほど前面には出てこないものの、巣篭もりに近いレコーディングに於いては、精神面含め極めて大きな貢献を果たしたと思われる。

ま、今回はまだ第一報なので、中身についてはコレくらいで。

CWFとしての再来日、あるいはジェイソンと一緒に呼んだらどう…?と、コロナ後のビル来日にいろいろな期待感が出ているが、ビルも数年前に化学療法を受けた身の上。まずは元気にパンデミックを乗り越えて。そして我々ファンは新作が届くまで、以下の辺りを聴き直して準備を整えておかねば。