splinter 81

引き続き、かつての国内盤アートワークで紙ジャケット再発されたスプリンターの5作目にして最終作『SPLINTER(邦題:セイル・アウェイ)』(81年)をご紹介。とんでもなくムサい男2人のイラストがあしらわれたUKオリジナル仕様のジュエル/紙ジャケ盤はそれぞれ持っているのだが、やっぱりこのシティ・ポップ然としたアートワークで手元に置いておきたい。…というワケで、完全にジャケ目的の購入だった。

UK盤もUS盤も出なかった前作『STREETS AT NIGHT』とは違って、81年発表のコレは、英Bellaphoneがオリジナル。でも悲しくなるくらいヤル気の感じられないジャケなので、日本盤の差し替えは当然だろう。ただし作品的には、レスリー・ダンカンの夫ジミー・ホロヴィッツをプロデュースに迎えており、前回の轍は回避した。参加ミュージシャンにもメル・コリンズ(sax)を呼び、渋めながらも、より堅実に。中途半端な腰の軽さは概ね姿を消したが、<Plane Leaving Tokyo>なんて曲をやっているあたり、やっぱりちょっとは媚びちゃったりしているか。

それでもディスコ路線はあらかた修正していて。その分メロウ・テイストは薄れたが、デビュー当時のフォーキーな持ち味を蘇らせており、その中に時代に呼応したソフィスティケーションを忍ばせる。楽曲単位だと前作とイイ勝負だけれど、アルバム・トータルの整合感は間違いなくコチラの方が優れている。

ボーナス・トラックは5曲。この盤は元々 Bellaphone原盤と日本盤で1曲差し替えがあったが、本編は日本盤に準じているので、ボーナスの1曲はBellaphone原盤のみ収録の<All That Love>になる。残り4曲は、前作ボーナスのビリー・バンバンの英詞カヴァー<Then I Can Say Goodbye(さよならをするために)>と同じく、日本の大手音楽出版社の非売品周年記念レコードに提供されたもの。こちらにもシッカリ、中村雅俊<いつか街で会ったなら>の英詞カヴァー<If Somewhere And Somehow>、ゴダイゴのカヴァー<Gandhara(ガンダーラ)>を含んでいる。でも実は他のボーナス曲<Domingo Bay>と<Dreaming>がかなり良いんだな。