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フライヤー通り “3月1日は未唯mieの日” というコトで、彼女のホームである目黒 Blues Alley Japanへ。コロナ禍の平日公演なので、1st Setはソーシャル・ディスタンスを保っての有観客ショウ。2ndは無観客の配信ライヴという変則パターン。公演タイトルも『Limited Distance Empathy』と名付けられている。そして隠れテーマは、昨年10月に亡くなった筒美京平トリビュートだった。

ピンク・レディーに縁が深い作曲家というと、何はともあれ まずは都倉俊一。筒美京平とは関係が薄かった。でもその代わり、ピンク・レディーが解散して未唯mieがソロ・デビューする際は、彼女の新しい方向性や可能性を模索する役割で、筒美とのコラボレーションが組まれた。その時生まれた楽曲を中心に、未唯mieの好きな筒美メロディをチョイスしたのが、この日のセットリストになっている。

具体的に何を歌ったかは、下のセットリストをご参照されたいが、一見してバラエティに富んでいるのが分かるはず。実際、ご本人への提供曲を除くと、NOKKO、小沢健二、スリー・ディグリーズ、浅野ゆう子、SMAP、郷ひろみ、小泉今日子と、音楽的にはもはや支離滅裂と言って良い。でもやはり、全曲同じソングライターがメロディを書いているためか、それをひと組のバンドで通して演奏すると、見事にビシッと一本スジが通る。フル・スペック・スタイルで聴き慣れている楽曲が多いので、カルテット+コーラスの編成で歌ってどうなるのか不安もあったが、笹路正徳のアレンジの巧みさでバランス良くまとまった。

そりゃあ〜曲によっては、音の薄さを感じる瞬間はあったよ。でも逆にそれを逆手にとって、ヴォーカル&コーラスを際立たせたりも。ハード・ロックにチープでパンキッシュなキーボードを加えた<心の鏡>、原曲のネタ使いの上手さを強調した感のある<花とみつばち>、そしてキレキレの<なんてったってアイドル>と、アンコール前の本編ラスト3曲が圧巻。もう還暦越えだというのに、フリフリのミニ・スカートを見事に履きこなすあたりも、サスガ 未唯mieさん

ここ何年かのご縁で、未唯mieさんのいろいろな企画ステージを観せてもらってきたが、正月恒例のピンク・レディ・ナイトを別にすると、最もクオリティの高いもののひとつになっていたと思う。筒美京平の作曲法は、楽曲提供する相手の個性や持ち味、その時々の状況や時代背景などを加味して、ピンポイントを突いてヒットを狙うだけに、他のアーティストが歌いこなすのは難しい。でもツボを得たアレンジで、いいシンガーが歌えば、ちゃんと筒美メロディの芯の部分が伝わってくるのだ。

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