robin trower 74

横浜アリーナでの角松敏生 40th Anniversary Live の余韻を引きずりつつ、レコードコレクターズ誌8月号の特集『70年代ハード&ヘヴィ・アルバム・ランキング』の執筆。既にランキング選出は終えていて、編集部でトップ100を集計。そこに入ったアルバム・レビューを25人の選者が執筆する段である。もちろんそこに書いたネタは、レココレ誌の発売を待ってそちらでお読みいただくとして、ココではその企画に触発されて聴いたネタを。自前ランキング候補はすぐに50組くらい挙がったけれど、アーティストによってはどのアルバムを選ぶか、それをどうやって所定の30枚に絞り込むかに悩み、結構いろいろと聴き漁った。現段階ではまだ、本ランキングに入ったか否かも伏せておきます。

中でも悩んだのがコレ、ロビン・トロワーが74年に発表した2nd『BRIDGE OF SIGHS』。邦題は『魂のギター』。通常トロワーの代表作というと、この後の4作目『LIVE!』なのだけど、今回の特集はスタジオ・アルバム限定なので、そうするとコレか、と。ちょうどスティーヴ・ルカサーが、今週発売になる8年ぶりのソロ・アルバム『I FOUND THE SUN AGAIN』で、このアルバムのタイトル曲<Bridge Of Sighs>をカヴァーしている、というタイミングの良さもあって、半ば忘れかけていたトロワーの魅力を再確認したところだった。でもこれを30選に入れるのか?と。

キャリア的には、プロコル・ハルムのギタリスト、という扱いが一般的かもしれない。が、個人的には70年代のソロ初期、クリサリス・レーベル在籍期が一番印象が深い。ポスト・ジミ・ヘンドリックス的なお題目の下、フランク・マリノ(マホガニー・ラッシュ)やウルリッヒ・ロート(当時スコーピオンズ)と比べられるコトも多く、ソロ・ギタリストとしてはロリー・ギャラガーやロイ・ブキャナン同様の職人的かつ求道者的イメージ。でも “顔ギター” なんて茶化されるほど表情豊かにギターを弾く人で、そのプレイもワウワウを多用するなど、なかなかにエフェクティヴ。クチとギターでワオワオやってる感じで、何だか親しみが持てた。

バンドもソリッドなトリオ編成で、ストーン・ザ`・クロウズ出身のジェイムス・デュワー(b,vo)と、ハミングバードやヴィネガー・ジョーで活躍したコンラッド・イシドアの弟レグ・イシドア(ds)がメンバー。当然ジミ・ヘンのバンド・オブ・ジプシーズやクリームを意識したものだろう。そのイシドアが抜けた時に後任を務めたのが、ジプシーやスライ&ザ・ファミリー・ストーンにいたビル・ローダンというのも、また興味深い流れで。デュワーのヴォーカルは、小型ポール・ロジャースみたいだった。

80年代に入ってすっかり遠い存在になってしまったロビン・トロワーだけれど、当人はずーっと地道に活動を続けている。