severine browne

ジャクソン・ブラウン約7年ぶりのニュー・アルバム『DOWNHILL FROM EVERYWHERE』が、リリースへ向けてファンの間でジワジワ盛り上がりを見せている中、実はジャクソンの1歳年下の弟セヴェリンからも、ひと足先に音の便りが届いている。それを我が Light Mellow's Picks from VIVID SOUND で日本に紹介することになった。我が国でセヴェリンのアルバムが出るのは、95年のソロ3作目『FROM THE EDGE FROM THE WORLD』以来のこと。レア・グルーヴ方面でフォーキー・ソウルの名曲<Stay>を含む73年の1stが話題になり、何度かリイシューされているとはいえ、新作のリリースは四半世紀ぶりのコトなのだ。

熱心なセヴェリン・ファン、ウエストコースト・ロック蒐集家であれば、とうにご存知であろうが、セヴェリンは01年に『THIS TWISTED ROAD』、12年に『LUCKY MAN (A Songwriter's Notebook)』という自主制作盤をリリースしている。今回の新作のプロデュースも、セヴリン自身と、前作『LUCKY MAN』でも制作パートナーを詰めていたエドワード・ツリー。彼は80年前後からソングライターやギタリストとしてセッション活動を行ない、スペンサー・デイヴィスやバートン・カミングス、スタン・ブッシュ、マーク・タナー・バンドなどのアルバムにクレジットされてきた。今回も自宅スタジオを提供してエンジニアを兼ね、ギターやベースをプレイしている。

他に目につくのは、ボニー・レイットのバンドで長くベースを弾いているフリーボ。マリア・マルダーやアル・スチュワート、アーロン・ネヴィル、ティモシー・B・シュミットらのアルバムにも参加し、リトル・フィートの故ポール・バレアーやT.ラビッツ(元ディキシー・ドレッグス)と組んだザ・ブルースバスターズのメンバーでもあった。ドラムのデヴィッド・グッドステイン、女流パーカッション奏者のデブラ・ドブキンなどは、おそらく普段からセヴリンの身近にいる、気心の通じ合ったミュージシャンたちだろう。

サスガに<Stay>みたいなアコースティック・グルーヴはないが、オープニング・チューン<Young and Free>の軽快さや、リード・シングル曲<I Am and I Will>の快活さは特筆モノ。基本的に、ウエストコースト的なナンバーや少しカントリー・サイドに寄ったマテリアルが多く、ジャクソンや初期イーグルスを髣髴させるアサイラム・テイストに通じる。中には福島をテーマに深い表現を湛えた<Fukushima Sunset>という滋味潤う楽曲も。エピローグのジャズ・バラードは、ネッド・ドヒニー<Valentine>を思い出したりして。

聞けばセヴェリンは今も、兄ジャクソンと一緒に少年時代を過ごしたハイランド・パークのジ・アビイ・サン・エンシノの目と鼻の先に住んでいるそう。そして兄は弟のことを、今も本名のファースト・ネームのまま “エディー”(エドワード・セヴリン・ブラウン)と呼ぶそうだ。