little river band_79

20日で61歳になりました。SNSなどを通じて、たくさんのお祝いメッセージを戴いてます。ホントはおひとりおひとりにレスしないとイケないのですが、どうもそうもいかない数なので、まずはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。還暦越えともなると、体調的にあちこちガタは来てますが、それをどうこう云うほどでもなく、まずは気持ちが萎えないよう、頑張って音楽情報を発信していきたいと思っております。引き続き、応援のほど、ヨロシクをお願いします。

さて、好評を呼んだ廉価盤シリーズ、ユニバーサルミュージックの【入手困難盤復活! ロック黄金時代の隠れた名盤】の続編〈1976-1985編〉が22日に発売。今回は70年代後半〜80年代前半の裏名盤、全67タイトルがピックアップされている。時代的にパンク、ポスト・パンク、ニュー・ウェイヴ系のアイテムが多いが、昨年暮れに出した【AOR〜Light Mellow 1000】シリーズから溢れてしまったアイテムも数点、その中に。だからチェックは怠れない。自分の解説が掲載されているモノもあるが、古〜い解説を再利用されただけで、新規書き下ろしに非ず…。なのでシリーズからAOR寄りのもの、個人的に気になるタマを、断続的に紹介していく。今日はまずオーストラリア出身のリトル・リヴァー・バンド(以下LRB)を。

LRBといえば全米3位と大ヒットした<Reminiscing(追憶の甘い日々)>(78年)であり、それを含む4枚目のアルバム『SLEEPER CATCHER(夢追人)』が代表作と言える。次いで同6位<The Night Owls>収録の『TIME EXPOSURE』(81年)も印象が強かった。その間の5作目がこの『FIRST UNDER THE WIRE(栄光のロング・ラン)』。でも<Lonesome Loser><Cool Change>と立て続けにトップ10シングルを出していながら、どうもイメージ弱め。久しぶりに聴けば、『SLEEPER CATCHER』に比べてまったく遜色のない…、イヤもしかするとそれ以上に濃いデキなのだが、淡色系のアートワークもあってか、すぐにジャケが浮かんでこない。と同時に、AORにコミットする人気曲があるからこそ、『SLEEPER CATCHER』なのだ、とも言えるワケで。どちらもプロデュースはバンドとジョン・ボイラン。両者の関係は3作目『DIAMANTINA COCKTAIL』から続いているので、ちょうど脂が乗ってきた時期だ。LRBの全盛期といっても良いのが、このあたりからリード・シンガー:グレン・シャロックの在籍最後のアルバム『TIME EXPOSURE』まで、と言えるか。

80年代には、元プレイヤーのピーター・ベケットや<Island Night>でお馴染みのトニー・シュートがメンバーor準メンバー的に関わるが、これは意外に知られていないところ。でもメルボルン出身のLRBが目指した太平洋を挟んでの米西海岸サウンドは、なかなか相性が良かった。今回は90年マスター使用とのコトで、買い直しの必要はないけれど、LRBはベスト盤で済ませていた、という輩は是非この機会に。

ユニバーサルミューック『入手困難盤復活!! ロック黄金時代の隠れた名盤」オフィシャルサイト