ole borud_soul letters

超早の速報。オーレ・ブールド、2年チョイぶりのニュー・アルバム『SOUL LETTERS』が届いた。去年から配信/サブスクで少しづつ新曲をアップし始めて、現時点で3曲リリース済み。アルバムは2月11日にデジタル・リリース、日本盤CDは同23日にリリース予定だ。自分も速攻で解説書かなくては! オーレにメール・インタビューはできるかな?

ざっと数回聴いた印象では、基本的な部分は大きく変わらず。でもトータルでは渋味が増した感じで、勢い込んだファンク調の楽曲は姿を消した。サブスクで聴ける最新シングル<Love Remedy>とか<Just For A Little While>とか、結構滋味溢れる感じだし、<At My Best>なんてエイミー・ワインハウスが喜んで歌いそうなオールド・スクールなソウル・テイスト。あからさまなポップ・スタイルに走らず、ジワッと攻めてくる手法は、やっぱりオーレだ。

でもコレは冒頭3曲に来るので、ウ〜ム、ちょっとどうよ、と唸っていると、ちびっとスティーリー・ダンに通じるイントロから徐々にメロウに展開していくミディアム<Ready To Hold You>で、安堵の瞬間が訪れる。そしてココからは、メランコリックなアコースティック・バラード、コーラスとホーンを従えたコク深いミディアム、アコギのコード・ストロークが哀愁味を湛えながら複雑に展開していくメロウ・ミディアムと、ジックリ落ち着いた流れに持っていく。

続いて、シンプルな小気味良いミディアム・ファンク<Thinkin About It>、少ない音数でブルージーに畳み掛ける<Pay Attention>と、プリンスあたりが演ってもおかしくないナンバーを繰り出して。オーレのギター・ソロも滋養たっぷり。そしてラストは、今までなかったようなソウルフルなバラード<Lead The Way>。コレがスゴイ オーレのヴォーカル・スキルの確かさは定評のあるところだが、これだけシッカリと歌い上げたソウルフルな王道バラードはこれまでなかったはず。黒人シンガーが歌えば、もっとふくよかな仕上がりになるだろうが、そこは北欧人オーレのストレート・ヴォイス。声を振り絞りながらの真っ向勝負で、メチャ スゴイ歌いっぷりが堪能できる イヤ、これはマジで鳥肌モノです

アルバム全編、打ち込みは一切使わずのバンド・サウンド。バックには、お馴染みのラーズ・エリック・ダール(b)に、共同プロデューサー兼任のドラマー:ルーベン・ダーレン、そしてLAVAに参加したためか2年前のジャパン・ツアーには同行してなかったkyd奏者フロード・マンゲンも戻ってきている。そのオーレを加えた4リズムに、ホーン隊、バック・コーラスといった陣容。この安定したバンドあってこそのオーレ・サウンド。表向きの印象は変わらずとも、実は案外、これまでとは違ったチャレンジを取り入れている。

日本公演はコロナ明けまでお預けだろうけど、ニュー・アルバムまでは、あと1ヶ月。シッカリ予約してお待ちあそばせ〜