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2日連続の訃報。今度は知る人ぞ知る職人ミュージシャン、ベース・プレイヤーのスコット・エドワーズが逝ってしまった。スティーヴィー・ワンダーのバック・バンド:ワンダーラヴの同僚だったレイ・パーカーJr.がSNSに書き込んだもので、11日には亡くなっていたと思われる。おそらく70歳前後で、死因は明らかになっていない。


スコット・エドワーズは、マイルス・デイヴィス・グループへ移籍したマイケル・ヘンダーソンの後任として、70〜72年にワンダーラヴに参加。シリータのアルバムに参加したのを機に、スティーヴィーのレコーディングにも呼ばれるようになり、『TALKING BOOK』や『INNERVISIONS』でベースを弾いている。ワンダーラヴを離れてからはスタジオ・ワークをスタートし、L.A.のファースト・コールに仲間入り。ソウルとジャズとポップのクロスオーヴァー的セッションに数多く呼ばれた。

個人的に彼の名前を意識するようになったのは、ボズ・スキャッグスの77年作『DOWN TWO THEN LEFT』が最初。マイケル・オマーティアンがアレンジを任されたこのアルバムは、デヴィッド・ハンゲイトが1曲弾いている以外は、全曲スコットのプレイなのだ。そのままボズのツアーにも参加し、ジェフ&スティーヴ・ポーカロ、スティーヴ・ルカサー、ジェイ・ウィンディング、レニー・カストロらと一緒にステージに立っている。このころスコットはマイケルの御用達ベース奏者で、リズム・ヘリテッジにも参加。そのほか、ジーン・ペイジや数々のモータウン・セッションで常連になっていた。日本人アーティストでも高中正義、吉田美奈子、丸山圭子、山下憂などのL.A.セッションに参加。ソロ活動を再開した名ギタリスト:デヴィッド・T・ウォーカーのアルバムでもバック・バンドを組み、ジェイムス・ギャドソンとリズム・コンビを構成している。

ハンゲイトよりは当然ファンキーだが、チャック・レイニーあたりに比べると、もう少しルーズでタメが効いている。かといってウィルトン・フェルダーほどの重量感はない。だから、少しだけソウル・テイストを必要とするAORやフュージョン・サウンドにフィットした。ボズの『DOWN TWO THEN LEFT』のロイクなビート感は、実はジェフよりこの人の色なのでは?と思っている。最近はニュースが途絶えていると思ったら…。ムム、残念。

Rest in Peace...