現行シーンをフォローするすべてのAORファンを驚愕させたデビュー作から約1年。
ペイジ99が、早くも2枚目のアルバムをドロップ。サンズ・オブ・チャンプリンの
カヴァー曲をリメイクしたタイトル曲には、そのオリジネイターである
ビル・チャンプリンがヴォーカル。更にビルが参加するCWF首謀者の
ピーター・フリーステット、マドンナやホール&オーツ、ザ・システムで活躍した
ポール・ペスコが、共にギターで参加。前作よりメロディ重視、バラエティに富んだ
AORの魅力をアピールする中、フィニス・ヘンダーソンの名曲カヴァー
「You Owe It All To Love」が一層の輝きを放つ。
新モノ好きのAORファン超待望、ペイジ99 の2ndアルバム『FOR IMAGINATION’S SAKE』がまもなく日本リリース(ボナス・トラック入り)になる。首謀者ジョン・ニクソン曰く。
「1stアルバムに対する素晴らしい反応には、本当に報われた思いだ。プロジェクトを始めた時は、クラシックな西海岸AORやヨット・ロック愛を共有する友人たちと音楽を作ることを、純粋に楽しんでいたんだ。でも今はPヴァインみたいなパートナーたちのサポートで、世界中の人と音楽を共有できる。だからそれを続けることが重要だと感じているよ。この手の音楽はポピュラー音楽史上、最高のサウンドだからね」
兄弟であるトム・ニクソンのプロジェクト:オーガスト・レッドでも手腕を発揮するジョンだが、コロナ禍にも関わらず、制作はとてもスムーズ。かなり早い段階から新作についての明確なヴィジョンがあり、1stが出てすぐに制作に入った。だから参加ミュージシャンの多くは準備ができていて、数曲分を手配するだけで済んだそうだ。
TOTOやエアプレイ、ペイジスの楽曲を取り上げ、速攻でAORファンに注目されたペイジ99。今回はアルバム・タイトル曲自体が、ビル・チャンプリン率いるサンズ・オブ・チャンプリンのカヴァー曲になる。しかも76年作『A CIRCLE FILLED WITH LOVE』に収録されていた、ちょっと意外なセレクト。それをビル・チャンプリン自身がリード・ヴォーカルを取っていて、奥様タマラがバック・ヴォーカル。更にクリーンで力強いシングル・ノートのギターのファンク・パートを、ニューヨークのセッション・ギタリスト:ポール・ペスコが弾いている。彼の起用は、ダリル・ホール『Live From Daryl's House』を観たのがキッカケ。でもこうしたキャスティングは、ちょっとした怪我の功名だったのが面白く、しかもこの<For Imagination's Sake>のカヴァーがひとつの指針となって、アルバム全体の方向性が決まっていった。そのあたりの詳細はライナーノーツにて。
そうした意図に沿ってチョイスした更なるカヴァー曲が、マーク・ジョーダン<Dance With Me>と、フィニス・ヘンダーソン<You Owe It All To Love>の2曲。<Dance With Me>はマークの3rdアルバム『A HOLE IN THE WALL(愛しのマルガリータ)』に入っていた、若干渋めのバラード・チューン。それに少しアレンジを加え、ペイジ99に合うようにした。<You Owe It All To Love>は、ユニットのメイン・シンガーの一人であるラス・フィッツパトリックにピッタリ、と考えたセレクト。フィニス・ヘンダーソンは、日本ではブラック・コンテンポラリー/AOR方面で人気が高いものの、米国ではエンターテイナーのイメージが強く、<Skip To My Lou>の一発屋的として知られる程度とか。前作はTOTOのようなメジャー曲を取り上げたけれど、今回は知る人ぞ知る名曲をピックアップしたという。
他にも、TOTOの要素がたくさん詰まった<The Only Thing That Matters>、 ポコの同名曲にインスパイアされた<Indian Summer>、スティーリー・ダン風ハーフタイム・シャッフル・グルーヴが堪能できる<inside Voice>、歌詞とスティーヴ・ポーカロ・スタイルのシンセ・ソロがお気に入りという<Tickin' Away>、ピーター・フリーステッドが参加してギター・ソロを弾いている<Can't Stop>など、デビュー作以上に盛りだくさんの内容。一方で聴きやすさが増している点も、ポイントが高い。日本盤ボーナス・トラックに用意されたのは、<For Imagination's Sake 〜 Mr. Radio Pure 80's Mix>。このMr. Radioは、ジョン・ニクソンが以前から持っているレコーディング・プロジェクトのひとつで、ヒューマン・リーグやハワード・ジョーンズ、トンプソン・ツインズのような80年代シンセ・ポップを探求している。オリジナルでレコーディングしたヴォーカルを使って新しいアレンジにトライするのは、本当に楽しかったそうだ。
「スペシャル・ゲストなしには、ヨット・ロックやウエストコースト・アルバムは完璧にはならない」
そんな信念を持つジョンゆえに、ライヴ活動には消極的。でも「5年後、10年後、20年後でさえも重要視される、普遍性のある作品を作りたい」という強い思いがある。3作目もそう待たされるコトはなさそうだし、どこまで進化・発展していくか、本当に楽しみだ。
「1stアルバムに対する素晴らしい反応には、本当に報われた思いだ。プロジェクトを始めた時は、クラシックな西海岸AORやヨット・ロック愛を共有する友人たちと音楽を作ることを、純粋に楽しんでいたんだ。でも今はPヴァインみたいなパートナーたちのサポートで、世界中の人と音楽を共有できる。だからそれを続けることが重要だと感じているよ。この手の音楽はポピュラー音楽史上、最高のサウンドだからね」
兄弟であるトム・ニクソンのプロジェクト:オーガスト・レッドでも手腕を発揮するジョンだが、コロナ禍にも関わらず、制作はとてもスムーズ。かなり早い段階から新作についての明確なヴィジョンがあり、1stが出てすぐに制作に入った。だから参加ミュージシャンの多くは準備ができていて、数曲分を手配するだけで済んだそうだ。
TOTOやエアプレイ、ペイジスの楽曲を取り上げ、速攻でAORファンに注目されたペイジ99。今回はアルバム・タイトル曲自体が、ビル・チャンプリン率いるサンズ・オブ・チャンプリンのカヴァー曲になる。しかも76年作『A CIRCLE FILLED WITH LOVE』に収録されていた、ちょっと意外なセレクト。それをビル・チャンプリン自身がリード・ヴォーカルを取っていて、奥様タマラがバック・ヴォーカル。更にクリーンで力強いシングル・ノートのギターのファンク・パートを、ニューヨークのセッション・ギタリスト:ポール・ペスコが弾いている。彼の起用は、ダリル・ホール『Live From Daryl's House』を観たのがキッカケ。でもこうしたキャスティングは、ちょっとした怪我の功名だったのが面白く、しかもこの<For Imagination's Sake>のカヴァーがひとつの指針となって、アルバム全体の方向性が決まっていった。そのあたりの詳細はライナーノーツにて。
そうした意図に沿ってチョイスした更なるカヴァー曲が、マーク・ジョーダン<Dance With Me>と、フィニス・ヘンダーソン<You Owe It All To Love>の2曲。<Dance With Me>はマークの3rdアルバム『A HOLE IN THE WALL(愛しのマルガリータ)』に入っていた、若干渋めのバラード・チューン。それに少しアレンジを加え、ペイジ99に合うようにした。<You Owe It All To Love>は、ユニットのメイン・シンガーの一人であるラス・フィッツパトリックにピッタリ、と考えたセレクト。フィニス・ヘンダーソンは、日本ではブラック・コンテンポラリー/AOR方面で人気が高いものの、米国ではエンターテイナーのイメージが強く、<Skip To My Lou>の一発屋的として知られる程度とか。前作はTOTOのようなメジャー曲を取り上げたけれど、今回は知る人ぞ知る名曲をピックアップしたという。
他にも、TOTOの要素がたくさん詰まった<The Only Thing That Matters>、 ポコの同名曲にインスパイアされた<Indian Summer>、スティーリー・ダン風ハーフタイム・シャッフル・グルーヴが堪能できる<inside Voice>、歌詞とスティーヴ・ポーカロ・スタイルのシンセ・ソロがお気に入りという<Tickin' Away>、ピーター・フリーステッドが参加してギター・ソロを弾いている<Can't Stop>など、デビュー作以上に盛りだくさんの内容。一方で聴きやすさが増している点も、ポイントが高い。日本盤ボーナス・トラックに用意されたのは、<For Imagination's Sake 〜 Mr. Radio Pure 80's Mix>。このMr. Radioは、ジョン・ニクソンが以前から持っているレコーディング・プロジェクトのひとつで、ヒューマン・リーグやハワード・ジョーンズ、トンプソン・ツインズのような80年代シンセ・ポップを探求している。オリジナルでレコーディングしたヴォーカルを使って新しいアレンジにトライするのは、本当に楽しかったそうだ。
「スペシャル・ゲストなしには、ヨット・ロックやウエストコースト・アルバムは完璧にはならない」
そんな信念を持つジョンゆえに、ライヴ活動には消極的。でも「5年後、10年後、20年後でさえも重要視される、普遍性のある作品を作りたい」という強い思いがある。3作目もそう待たされるコトはなさそうだし、どこまで進化・発展していくか、本当に楽しみだ。