todd rundgren friends

コロナ明けはライヴ・ツアーに邁進しているトッド・ラングレン。この22日で74歳になるのに、4〜5月はダリル・ホールと、5〜6月はビートルズのカヴァー・バンド:ラバー・ソウル&リヴォルヴァー(with クロストファー・クロス、ジェイソン・シェフ、デニー・レイン、ジョーイ・モーランド from バッドフィンガー)、7月は自分のバンド(with カシム・サルトン、プレイリー・プリンスほか)と、めっちゃ精力的だ。そのトッドが2002年にリリースしたものの、すぐに市場から姿を消して、半ばレア盤化していたプロジェクト・アルバム『TODD RUNDGREN & FRIENDS』が、サクッとリイシューされていた。かく言う自分も、気づいた時にはもう入手できずだったので、今回はそそくさとゲット。

この手のトッドのセルフ・リメイク集というと、97年のボサノヴァ・リメイク好盤『WITHA TWIST』を思い出してしまうが、ボブ・キューリック(元バランス/KISSのブルース・キューリック兄)とビリー・シャーウッド(現イエス)がプロデュースしたコレは、もっとロック寄りのアグレッシヴな作風。彼らが作ったバック・トラックに乗ってトッドが往年の名曲を歌い、スティーヴ・ルカサーやジェフ・バクスター、ヴィヴィアン・キャンベル、リッチー・コッツェン、ドゥイージル・ザッパ、スティーヴ・スティーヴンスといった、ひとクセありそうなギター弾きたちがこぞって参加する。そこへ、エドガー・ウィンター(sax)、トニー・レヴィン(b)、そしてボーナス曲ではリック・ウェイクマン(kyd)をフィーチャーしたトラックも。

個人的に印象に残っているのは、エドガーのエモいサックスが楽しめる<Hello, It's Me>、ポップな曲でトニー・レヴィンが攻めのベースをブイブイ鳴らす<Bang the Drum All Day>、ちょい地味な『HEALING』からのチョイスでルーク節全開の<Tiny Demons>、間もなく登場の初ソロ作が楽しみなジェフ・バクスター<Something to Fall Back on>、リッチー・コッツェンの美メロウなギターが耳に残る<Mated>あたり。

最近、今イチ何が演りたいのかが計り知れないトッドだけれど、こういう企画モノでは、彼の優れたメロディ・センスが気軽に楽しめるのだ。

1. Drive Feat. Vivan Campbell
2. Hello, It's Me Feat. Edgar Winter
3. Time Heals Feat. Dweezil Zappa
4. Love Is the Answer Feat. Gary Hoey
5. Bang the Drum All Day Feat. Tony Levin
6. Tiny Demons Feat. Steve Lukather
7. Something to Fall Back on Feat. Jeff "Skunk" Baxter
8. Compassion Feat. Bruce Kulick
9. Mated Feat. Richie Kotzen
10. A Dream Goes on Forever Feat. Steve Stevens
11. Emperor of the Highway Feat. Derek Sherinian
12. I Saw the Light Feat. Rick Wakeman(Bonus Track)