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プロ・デビュー50周年記念の一環で、82年の1st ソロ『YOSHINO FUJIMAL』と、83年の2nd 『ROMANTIC GUYS』が同時リイシュー。しかもオリジナル・マスターからの最新リマスターの上に、当時の『YOSHINO FUJIMAL』のカセットのみに収録されていたDJヴァージョン8曲を初めてデジタル化し、再発2枚に4曲づつボーナス収録するというていねいな仕事。既に4回目のCD復刻になるから、これくらいやらないと売れないと言えばそうだけど、こういうのがイイのか、リマスタリングもボーナスもないストレート・リイシューで大量再発されるのがイイのか、ユーザー側のスタンスで意見が割れるところだろうな。

この藤丸サンの2枚に関しては、もうシティポップ好きならスルー厳禁。これから藤丸サンを聴いてみたい、なんていうご新規ファンなら、SHOGUNよりもAB'Sよりも真っ先に、この2枚を手に取ってほしい。特に『YOSHINO FUJIMAL』は個人的に、山下達郎の名作群『FOR YOU}や『RIDE ON TIME』に匹敵する名盤だと思っている。参加ミュージシャンは、松下 誠 (g)、渡辺直樹 (b)、岡本敦男 (ds)、山田英俊/中西康晴 (kyd)、斉藤ノブ (perc)、ジェイク・H・コンセプション (sax)に EPO (bv) など。どれも名曲揃いだけど、桑名晴子との<Who Are You?>は、今もライヴ定番になっているシティポップ史に残るデュエット名曲だ。このアルバム・セッションがキッカケになり、芳野、松下、渡辺、岡本に、作詞で参加していた安藤芳彦(kyd)が加わり、AB'Sが誕生した。

2nd『ROMANTIC GUYS』も、サウンド的には1stの延長戦。ただし9曲中5曲はL.A.録音で、ロベン・フォード (g)、エイブラハム・ラボリエル/ネイザン・イースト (b)、マイク・ベアード (ds)、ドン・グルーシン/ラッセル・フェランテ (kyd)、ポウリーニョ・ダ・コスタ (perc) など、錚々たる顔触れが参加。日本では AB'S の面々を中心に、充実のホーン・セクション、作詞で吉田美奈子も参加した。

どちらも男気溢れるヴォーカルが魅力的で、小気味良いギター・ワークも炸裂。藤丸サンのプレイの真骨頂は、やっぱりカッティングにあると再確認させられる。個人的には、拙監修・解説で紙ジャケ盤を出した時にロング・インタビューさせてもらったのが思い出深いけれど、あれがもう10年前なんだな…(今回の再発盤にはノー・タッチ)。

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