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いよいよ師走なので気持ち新たに引き締めて、と思っていたら、起き抜けのどんより空にいきなりの大物訃報。フリートウッド・マックの紅二点、グループ内の緩衝材にもなっていたクリスティン・マクヴィー(vo,kyd)が亡くなった。現時点で死因は不明。急に体調を崩した様子で、家族のコメントには “短い闘病生活の末”、30日朝、家族に見守られて安らかに息を引き取ったという。享年79歳。

クリスティンが最初に音楽シーン登場したのは、スタン・ウェブ率いる英国ブルース・バンド:チキン・シャックのメンバーとして。その後レーベルメイトであるフリートウッド・マックのベース奏者ジョン・マクヴィーと結婚。69年にチキン・シャックを脱退し、初ソロ・アルバム『CHRISTINE PERFECT』を発表。そのままピーター・グリーン脱退後のマックに加入している。それを機にマックはブルース・バンドから脱却。前後して加入したダニー・カーワンとクリスティン、後から参加したボブ・ウェルチの楽曲を生かして、徐々にソフト・ロックにシフトしていった。

75年にリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスが加入。75年『FLEETWOOD MAC(ファンタスティック・マック)』、77年『RUMOURS(噂)』が大ヒットし、一躍世界的な存在に。しかしバンド内の人間関係は複雑化し、アルバムの大ヒットとは裏腹にギクシャク関係が続いた。90年代に入ると、リンジー、スティーヴィー、クリスティンが順に離脱。97年のライヴ・アルバム『THE DANCE』は、有終の美とばかりに黄金期の5人が勢ぞろい。しかしクリスティンはその後のツアーと、翌年のロックの殿堂入り、グラミー式典などに出演した後、表舞台から姿を消した。

でも2004年になると、甥のダン・パーフェクトと共同制作した3枚目のソロ・アルバム『IN THE MEANTIME』を発表。14年にはフリートウッド・マックに復帰。新作にも着手するが、相変わらずメンバーの関係は悪いままで、作業は進まず。2018年のツアーに際しては、カリスマ的人気を持つようになったスティーヴィーとリンジーの関係が限界に達し、リンジーが3度目(b)の脱退。マック自体はマイク・キャンベル(元ハートブレイカーズ) とニール・フィン(クラウデッド・ハウス)を迎えてツアーを行なっている。併行してクリスティンは、グループを追い出されたリンジーと共演アルバムを制作。レコーディングにはスティーヴィーを除くメンバー全員が参加し、リンジーとの良好な関係をアピールしていた。

もしコロナがなければ、マックにも何か新しい動きがあったのかもしれない。事実クリスティンは昨年、BBCラジオのインタビューでグループの今後について問われ、「1年間もやっていないから、そこに戻れるか分からない」と答えている。「でもやるとしても、ジョン(ガンで闘病中)とスティーヴィーが不在になるんじゃないかな。私自身もツアーにはちょっと年を取り過ぎたって感じている」

でもそのクリスティンが亡くなってしまっ。単発的なショーはあっても、大きなワールド・ツアー、ましてや日本公演などは望めそうにない。少なくても、ロック史に刻まれた黄金期のラインナップで戻ることは永遠になくなったワケで、ひとつの歴史が また幕を閉じた、そんな寂しい気持ちでいっぱい。あぁ、今年出したばかりの、代表曲<Songbird>をタイトルにしたソロ・コレクションが最後のアルバムになるとは…

Rest in Peace...