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ブルー・アイド・ソウルの始祖の一角、すなわちAORの生みの親とも言える(ヤング)ラスカルズのドラマー、ディノ・ダネリが、15日に亡くなった。元バンドメイトのジーン・コーニッシュが、SNSで明らかにしている。享年78歳。

ディノ・ダネリは1945年7月、ニュージャージー州ジャージー・シティ生まれ。64年にフェリックス・キャヴァリエ、エディ・ブリガッティ、ジーン・コーニッシュと共にヤング・ラスカルズを結成。1968年にラスカルズに改めた。60年代に13曲を全米トップ40へ送り込み、<Good Lovin'> <Groovin'> <People Got to Be Free (自由への讃歌)>などを全米ナンバー1ヒットにしている。

しかし70年代に入ると、エディ・ブリガッティ、ジーン・コーニッシュが相次いでグループを脱退。残された2人は、バジー・フェイトン(g)、アニー・サットン(vo)、ロバート・ポップウエル(b)らを迎えて、6人編成で再スタート。2枚のアルバムをリリースしたが、かつてのような人気は得られず、72年に解散した。ディノは72年になると、ジーン・コーニッシュと新バンド:ブルドッグを結成。これは長続きせず、2枚のアルバムをリリースして終わるが、2人は新たに元ラズベリーズのメンバーらとフォトメイカーを結成し、更に3作品を出した。一貫してパワー・ポップ路線を歩んだが、最後のアルバム『TRANSFER STATION』(79年)は時代の趨勢を反映したか、なかなかAORっぽさのある作品になっている。

ラスカルズは97年にロックの殿堂入り。ディノは2010年代の再結成にも参加している。山下達郎などに強い影響を与えたことでも知られており、タツロー氏は<Groovin'>を複数回カヴァー。自身の名物FM番組のエンディング・テーマに使っている。

Rest in Peace...