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年明け早々、早速の訃報です。アース・ウインド&ファイアーの全盛期を支えたドラマー、フレッド・ホワイト(本名フレデリック・ユージーン・ホワイト)が急死した。情報は年が明けて広まったが、亡くなったのは現地時間12月31日の模様。今月中旬、68歳の誕生を迎えるはずだった。

フレッド・ホワイトは、モーリス、ヴァーダインの弟として、イリノイ州シカゴに生まれている。弱冠11歳でドラムを始め、17歳でプロになると、すぐにダニー・ハサウェイの目に留まり、名盤『LIVE』や、ダニーがプロデュースするザ・ヴォイス・オブ・イースト・ハーレムのアルバムに参加。その後75年に兄たちが率いるアース・ウインド&ファイアーに加入。『THAT'S THE WAY OF THE WORLD(暗黒への挑戦)』から83年作『ELECTRIC UNIVERSE』までのオリジナル9作、アーバン・ファンクのトップ・グループたるE.W.F.のグルーヴ・メイクを務めた。ラムゼイ・ルイスやデニース・ウィリアムス、エモーションズなど、関連アーティストのアルバムにも多数参加。兄モーリスや、パイセン格のもう一人のドラマー:ラルフ・ジョンソンとその座を分け合い、ライヴ・ショウではダブル・ドラムスを披露した。

キレのあるホーン・セクションと共に、パーカッシヴなリズム・アンサンブルはE.W.F.の特徴。それがフレッド加入でリズムのノリが引き締まり、タイトで小気味良い躍動感でボトムを支えるようになった。きっとフレッドの成長を見極めたモーリスが、グループ強化に必要な最後のワン・ピースとして、彼に白羽の矢を立てたのだろう。9人+ホーン・セクションの体制が完成したのが、他ならぬ『THAT'S THE WAY OF THE WORLD』であり、そこから彼らの躍進が始まるのだ。

グループ解散後、87年のリユニオンには関わらず、その後表舞台に出てこなかったが、実は後進の指導に当たっていたらしい。

Rest in Peace...