brubky music

ベテランのドイツ人作曲家/キーボード奏者:
シュテファン・ブルンクホルストによるスペシャル・プロジェクトが
                            本邦初登場。
最新EP『BORDERLINE』に既発シングルを追加して初アルバム化。
デヴィッド・ガーフィールド、レニー・カストロ、
アレックス・リジャートウッド、サム・ポーカロ(マイク・ポーカロの息子)、ルイス・コンテらが参加。
   独米共演による、コダワリのバンド・サウンドが堪能できる。


「このジャンルに於ける僕の最初のアルバムは、イーグルス『HOTEL CALIFORNIA』(76年)だね。もちろんその少しあとに出たTOTOのデビュー作(78年)も。だけど僕が考える本物のウエストコースト・サウンドは、ビル・ラバウンティやロビー・デュプリー、マーク・ジョーダン、プレイヤー、ニールセン/ピアソンといったアーティストたちに見られると思う。もうひとつのマイルストーンは、マクサスの81年盤だ。残念なことに、彼らにはたった1枚のアルバムしか残してないけど…」

そんな言葉と共に日本デビューを果たしたシュテファン・ブルンクホルストは、1960年代中盤生まれ。兄の影響で音楽に興味を持ち、10歳の頃から10ccやジェネシス、ゲイリー・ライトらに夢中になった。しかし本格的に曲作りを始めたのはゼロ年代に入ってから、と遅咲き。でも04年にデンマークでデヴィッド・ガーフィールドのライヴを観て感銘を受け、そこからレコーディングへの夢が膨らんでいく。

家業で小さなホテルを営んでいるので、喰うには困らない。それがシュテファンの音楽をパーフェクトなモノにしている。
「僕のゴールはいつも同じ。その時のベストを尽くすだけさ。僕は商業的成功を目指していないし、ただ自分の中から溢れ出てくる自分の好きな音楽を作っているだけなんだ」

EPをリリースしたのも、作業量を増やしたくないから。恵まれた生活環境があるから、音楽に対してピュアでいられる。音楽を演りたいのか? それとも成功したくて音楽を作るのか? 売るための音楽は、もはや魂のない商品に過ぎない。

最近のAOR〜ヨット・ロック勢では、やはりヤング・ガン・シルヴァー・フォックスとステイト・カウズが気になっている。ただ彼らと違うのは、生演奏へのコダワリ。曲作りやプリ・プロダクションではコンピュータを使うが、「最終的には僕が高く評価するミュージシャンたちのタッチが恋しくなる」という。その一角が、冒頭に書いたミュージシャンたち。そんな彼らをフィーチャーした音楽愛溢れるクオリティ・ミュージックがココにある。