
考えてみりゃあ、AORのジャンル解釈の是非は、きっとこのドゥービーに始まったんだな。もちろんボズ・スキャッグスもソロ初期は全然ドロ臭かったワケだけど、『SILK DEGREES』の成功以前は大して人気がなかったから、ほとんど騒がれなかった。が、ドゥービーの場合は、唐突に『TAKIN' IT TO THE STREET(ドゥービー・ストリート)』で、従来ファンに免疫ナシ。しかもそれまでのサウンド・リーダー:トム・ジョンストンが突然の病欠。それで作風がドラスティックに変化した。しかも日本の場合、ニュー・アルバム発売前に初来日したワケで、「アレレ、どうしちゃったの

この『MINUTE BY MINUTE』は、78年にリリースされた通算8作目。新生ドゥービーとしては3枚目に当たり、AOR期の代表曲<What A Fool Believes>の収録で知られる。彼らはこの曲とアルバムで、グラミー賞4部門を受賞。各ノミネートでの対抗馬はアース・ウインド&ファイアー<After The LoveHas Gone>だった。そういう時代だったのだ。
収録された全10曲中、マイケル・マクドナルドがペンを取って主導したのが5曲。そのうちオープナー<Here To Love You>だけが単独作で、<What A Fool Believes>のケニー・ロギンス(ケニー『KEEP THE FIRE』が初出)を始め、<Minute By Minute>がクラッキンのレスター・アブラムス、<Open Your Eyes>はレスターとソロ作もある黒人kyd奏者パトリック・ヘンダーソン、そしてアルバム・ラスト<How Do The Fools Survive?>はキャロル・ベイヤー・セイガーとの共作になる。そのどれもがマイケル色全開で、<Here To Love You>〜<What A Fool Believes>〜<Minute By Minute>と続く流れは圧巻のひと言。
更にそれに続くのが、マイケルとパトリック・シモンズの共作<Dependin' On You>。これが一気にパット・テイスト全開で、リズムや中盤の展開こそ洗練されているが、ギターのリフはシッカリと前期ドゥービーのノリを汲んでいて、ギター・ソロもエネルギッシュ。ブリッジの追っ掛けコーラスは、全米No.1ヒット<Black Water>のパターンを踏襲している。そしてパットとジェフ・バクスターらが書いた豪放シャッフル<Don't Stop To Watch The Wheels>がコレに続き、アナログA面を締め括る。B面は冒頭がマイケルらの<Open Your Eyes>で始まるが、その後がパット楽曲3連発。スモーキー・ロビンソンがジェントルにポップ・カントリーを歌ったような<Sweet Feelin'>には、ニコレット・ラーソンが参加していて、半ばデュエット状態。ヒルビリー/ブルー・グラスの<Steamer Lane Breakdown>は、すっかりライヴの定番になった。<What A Fool Believes>のイメージでマイケル・カラーが支配的な感覚があるが、50/50とは言わないまでも、4:6ぐらいのバランス感でパットもアピールして自分のルーツを仕込んでいる。
さて、結成50周年のワールド・ツアーで4月来日が決まっているドゥービー。マイケルが一緒に来ると言っても、<What A Fool Believes>と<Minute By Minute>、<Takin' It To The Street>ぐらいしか歌ってくれないんじゃないかと危惧していたら、昨年の全米ツアーのセットリストを見てビックリ、結構たくさん歌ってくれそう。でも考えてみたら、マイケルとトム・ジョンストンが揃ってのジャパン・ツアーは、多分コレが初めてじゃないか? それに併せて、3度目の紙ジャケ盤も出るようであるし。
4/15(土) 岩手県民会館
4/17(月) 日本武道館
4/18(火) パシフィコ横浜国立大ホール
4/20(木) 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール(名古屋)
4/22(土) 金沢歌劇座
4/24(月) 大阪フェスティバルホール
4/25(火) 大阪フェスティバルホール
4/27(木) 広島上野学園ホール
収録された全10曲中、マイケル・マクドナルドがペンを取って主導したのが5曲。そのうちオープナー<Here To Love You>だけが単独作で、<What A Fool Believes>のケニー・ロギンス(ケニー『KEEP THE FIRE』が初出)を始め、<Minute By Minute>がクラッキンのレスター・アブラムス、<Open Your Eyes>はレスターとソロ作もある黒人kyd奏者パトリック・ヘンダーソン、そしてアルバム・ラスト<How Do The Fools Survive?>はキャロル・ベイヤー・セイガーとの共作になる。そのどれもがマイケル色全開で、<Here To Love You>〜<What A Fool Believes>〜<Minute By Minute>と続く流れは圧巻のひと言。
更にそれに続くのが、マイケルとパトリック・シモンズの共作<Dependin' On You>。これが一気にパット・テイスト全開で、リズムや中盤の展開こそ洗練されているが、ギターのリフはシッカリと前期ドゥービーのノリを汲んでいて、ギター・ソロもエネルギッシュ。ブリッジの追っ掛けコーラスは、全米No.1ヒット<Black Water>のパターンを踏襲している。そしてパットとジェフ・バクスターらが書いた豪放シャッフル<Don't Stop To Watch The Wheels>がコレに続き、アナログA面を締め括る。B面は冒頭がマイケルらの<Open Your Eyes>で始まるが、その後がパット楽曲3連発。スモーキー・ロビンソンがジェントルにポップ・カントリーを歌ったような<Sweet Feelin'>には、ニコレット・ラーソンが参加していて、半ばデュエット状態。ヒルビリー/ブルー・グラスの<Steamer Lane Breakdown>は、すっかりライヴの定番になった。<What A Fool Believes>のイメージでマイケル・カラーが支配的な感覚があるが、50/50とは言わないまでも、4:6ぐらいのバランス感でパットもアピールして自分のルーツを仕込んでいる。
さて、結成50周年のワールド・ツアーで4月来日が決まっているドゥービー。マイケルが一緒に来ると言っても、<What A Fool Believes>と<Minute By Minute>、<Takin' It To The Street>ぐらいしか歌ってくれないんじゃないかと危惧していたら、昨年の全米ツアーのセットリストを見てビックリ、結構たくさん歌ってくれそう。でも考えてみたら、マイケルとトム・ジョンストンが揃ってのジャパン・ツアーは、多分コレが初めてじゃないか? それに併せて、3度目の紙ジャケ盤も出るようであるし。
4/15(土) 岩手県民会館
4/17(月) 日本武道館
4/18(火) パシフィコ横浜国立大ホール
4/20(木) 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール(名古屋)
4/22(土) 金沢歌劇座
4/24(月) 大阪フェスティバルホール
4/25(火) 大阪フェスティバルホール
4/27(木) 広島上野学園ホール