
今のシティポップ・ブームを現場から先導した立役者のひとり、流線形 クニモンド瀧口。19年前に発行した『Light Mellow 和モノ699』(Light Mellow 和モノSpacial』のオリジナル)に、当時リリースされたばかりの流線形1st『CITY MUSIC』を掲載したのが縁で、ずーっとお付き合いさせて貰っているが、このところアルバム出したり、プロデュースしたり、レーベルを立ち上げたりで、俄かにエンジンを全開にしている。『CITY MUSIC TOKYO』という彼選曲のコンピレーション・シリーズも、そのうちのひとつ。一昨年に出た『CITY MUSIC TOKYO 〜invitation』 を筆頭に、昨年は『CITY MUSIC TOKYO 〜junction』、そして今年はこの『CITY MUSIC TOKYO 〜signal』と『CITY MUSIC TOKYO 〜tremolo』、3月に『CITY MUSIC TOKYO 〜parallelism』がリリース。きっと続編も、いろいろ仕込んでいるのだろう。
"City Pop"ではなく"City Music" なのは、クニモンド氏の以前からのコダワリ。ポップというほどハジケた感覚ではなく、もっとアーベインでソウル・ミュージック的指向が入っているから、と語っていた。
そのビクター編とでもいうべき、『CITY MUSIC TOKYO 〜signal』。その収録曲は、以下の通り。
1. TRUTH/障子久美
2. あきらかに愛になってた/長山洋子
3. LOOKING FOR LOVE(シングル・ヴァージョン)/ KAITA
4. それから/松本伊代
5. シグナル/飯島真理
6. A Night In New York (シングル・ヴァージョン) / KANGAROO
7. Yellow Moonlight/岡安由美子
8. 窓際のハイヒール/上田知華
9. Come Rain or Come Shine/秋本奈緒美
10. 仮面/金子由香利 *初CD化
11. Night Cruise/奥慶一
12. Send Me Your Feelings/日野皓正
13. Charlotte/The Eastern Gang
14. Far Away(熱い風)/サディスティックス
15. Yoh-Sollo/西岡恭蔵
16. いつでもどこでも(feat.児玉奈央)/冨田ラボ
17. かすかなしるし/SUBLIMINAL CALM
先日クニモンド氏とやりとりしたら、「Light Mellow となるべく被らないようにした」なんて気を使って貰ったらしく…。でもやっぱり彼とはひと世代違うから、80年代末〜90年代のアーティスト/楽曲が普通に入ってくる。70〜80年代のシティポップを聴いていた自分は、そのサウンドが人工的になり、呼び名がJ-POPに擦り変わっていった頃に和モノから離れ始め、特定アーティストとその周辺しか聴かなくなっていった。アイドルがシティポップ風の楽曲を歌っていても、耳を傾けなかった。だからこのコンピには、自分には結構フレッシュな名前が入っていたりする。
でもその一方で、収録曲からコンピのタイトルを決めるのは、『Light Mellow 和モノ』シリーズと同じ手法。しかも、自分が15年にビクターから出したのは『Light Mellow Signal』、ネタ元はまったく同じ飯島真理<シグナル>だった。ま、それだけ隠れた名曲、というコトだろうう。ヒノテルとか奥慶一(スペクトラムのkyd奏者)のようなフュージョン系を交えたり、秋本奈緒美や金子由香利みたいにジャジーなのを入れるセンスも、結構近いか? この辺は、小学生でシュガー・ベイブ/山下達郎に目覚めていた耳年増のクニモンド氏だからして…
それでいて、タワー・レコード限定の『CITY MUSIC TOKYO 〜tremolo』のように、現在進行形のインディーズ・シティポップに造詣が深いコトもクニモンド氏の強み。DJが提示するシティポップは、ややもすればフロア・ユースに過ぎるけれど、彼はその極意が、風景の見える音楽、イマジネーションを刺激してくれる音楽だと心得ていて、20年間ブレがない。だから信頼できるのだ。
そのビクター編とでもいうべき、『CITY MUSIC TOKYO 〜signal』。その収録曲は、以下の通り。
1. TRUTH/障子久美
2. あきらかに愛になってた/長山洋子
3. LOOKING FOR LOVE(シングル・ヴァージョン)/ KAITA
4. それから/松本伊代
5. シグナル/飯島真理
6. A Night In New York (シングル・ヴァージョン) / KANGAROO
7. Yellow Moonlight/岡安由美子
8. 窓際のハイヒール/上田知華
9. Come Rain or Come Shine/秋本奈緒美
10. 仮面/金子由香利 *初CD化
11. Night Cruise/奥慶一
12. Send Me Your Feelings/日野皓正
13. Charlotte/The Eastern Gang
14. Far Away(熱い風)/サディスティックス
15. Yoh-Sollo/西岡恭蔵
16. いつでもどこでも(feat.児玉奈央)/冨田ラボ
17. かすかなしるし/SUBLIMINAL CALM
先日クニモンド氏とやりとりしたら、「Light Mellow となるべく被らないようにした」なんて気を使って貰ったらしく…。でもやっぱり彼とはひと世代違うから、80年代末〜90年代のアーティスト/楽曲が普通に入ってくる。70〜80年代のシティポップを聴いていた自分は、そのサウンドが人工的になり、呼び名がJ-POPに擦り変わっていった頃に和モノから離れ始め、特定アーティストとその周辺しか聴かなくなっていった。アイドルがシティポップ風の楽曲を歌っていても、耳を傾けなかった。だからこのコンピには、自分には結構フレッシュな名前が入っていたりする。
でもその一方で、収録曲からコンピのタイトルを決めるのは、『Light Mellow 和モノ』シリーズと同じ手法。しかも、自分が15年にビクターから出したのは『Light Mellow Signal』、ネタ元はまったく同じ飯島真理<シグナル>だった。ま、それだけ隠れた名曲、というコトだろうう。ヒノテルとか奥慶一(スペクトラムのkyd奏者)のようなフュージョン系を交えたり、秋本奈緒美や金子由香利みたいにジャジーなのを入れるセンスも、結構近いか? この辺は、小学生でシュガー・ベイブ/山下達郎に目覚めていた耳年増のクニモンド氏だからして…
それでいて、タワー・レコード限定の『CITY MUSIC TOKYO 〜tremolo』のように、現在進行形のインディーズ・シティポップに造詣が深いコトもクニモンド氏の強み。DJが提示するシティポップは、ややもすればフロア・ユースに過ぎるけれど、彼はその極意が、風景の見える音楽、イマジネーションを刺激してくれる音楽だと心得ていて、20年間ブレがない。だから信頼できるのだ。