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夜遅くなって届けられた訃報。<January>や<Call Me Round>のヒットで知られる英ポップ・グループ:パイロットのギタリスト、イアン・ベアンソンが、7日に亡くなったことが分かった。家族やバンドの盟友デヴィッド・ペイトンが明らかにしている。直接の死因は発表されていないが、ここしばらくは認知症を患っていたらしい。享年70歳。

元々はセッション・ギタリストとして活動していたイアン・ベアンソンは、パイロットのデモ・テープ作りに協力していた関係で、彼らのデビュー・アルバムを手伝うことに。そしてレコーディング終了間際に正式参加が決まり(だからデビュー盤のジャケットのイラストは3人のみ)、彼らは4人組として離陸することになった。

併行してメンバーたちは、デビュー作のプロデュースを担当したアラン・パーソンズのアルバムにも参加するようになり、イアンは全盛期アラン・パーソンズ・プロジェクトのアルバムすべてに参加。アランやデヴィッド・ペイトンがたまにアコースティック・ギターを弾く以外、ほぼすべてのギターを任されていた。そしてアラン・パーソンズが制作するアルバムや、関連メンバーが参加するセッションなど、多くのアルバムに参加。クリス・レインボー『WHITE TRAILS』やレニー・ザカテクの同名作を始め、ジョン・アンダーソンやクリス・デ・バーのほか、ケイト・ブッシュのアルバムでは常連になっている。84年には、アランの後ろ盾で、ペイトン(b)、コリン・ブランストーン(vo)、スチュアート・エリオット(ds)といったアラン・パーソンズ・ファミリーに、元キャメルのピーター・バーデンス(kyd)の5人で、新バンド:キーツを結成。大きな期待を集めたが、アルバム1枚で呆気なく解散。その後はセッション活動をしながら、アランのソロ活動やパイロット再始動に付き合った。

意外なところでは、井上鑑、飯島真理、杏里、小泉今日子、チャゲ&飛鳥、佐木伸誘、奥永知子などのロンドン・レコーディングに参加。その多くは井上鑑の仕切りで、相性の良さを感じさせた。

個人的には、やはりパイロットのアルバム群と、アラン・パーゾンズなら『I ROBOT』の<I Wouldn't Want To Be Like You>のギター・ソロが印象に残っている。職人でありながら、適度に華のあるギター弾きだったと思うな。

Rest in Peace...

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