Ralph-Humphrey-Lessons
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L.A.のセッション・ドラマーで、ドラム講師としてもたくさんの後進を育てたラルフ・ハンフリーが、長きに渡るガンとの闘病の末、23日に亡くなっていたことが分かった。享年78歳。TOTOのポーカロ兄弟の父ジョー・ポーカロと共に、ハリウッドにあるミュージシャンズ・インスティテュートを設立し、80 年から96 年までドラム部門の学部長を務めた人物。ロス・アンジェルス・カレッジ・オブ・ミュージックでも講師を務めた。日本のトップ・ドラマー沼澤尚の恩師でもある。

ラルフ・ハンフリーが頭角を現したのは、68年に参加したドン・エリスのビッグ・バンド。変拍子を多用したテクニカルなプレイが特徴で、そのバンドからはジョン・クレマー、ジェイ・グレイドン、マイク・ラング(kyd)などを輩出している。そのラルフに目をつけたのがフランク・ザッパで、当時マザースに在籍したジョージ・デュークを通じて、参加を促したそうだ。

ドン・エリスのバンドで一緒だったジェイ・グレイドンがアレンジ/プロデュースの仕事を始めると、頻繁にスタジオ・セッションに声が掛かるように。特にマーク・ジョーダン『BLUE DESERT』、アル・ジャロウ『THIS TIME』、マンハッタン・トランスファー『EXTENTIONS』、ペイジス『PAGES』(3rd)あたりでは、ジェフ・ポーカロに次ぐ活躍を見せた。

他にもシールズやクロフツ、イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリー、バーバラ・ストライサンド、ホセ・フェリシアーノ、ハーブ・アルパート、キャプテンと&テニール、ランディ・クロフォード、ダイアン・シューアなど、数多くのレコーディングに参加している。ラルフがいなかったら、多くのAOR名盤は少し違ったカタチで世に出ていたかもしれない。

Rest in Peace...

(P.S.)同時期に近い人脈で活躍した黒人ドラマーに Paul Humphrey がいます。また Ralph Humphrey という画家もおりましたので、混同されませんよう。