
すでに情報解禁されたのでご存知の方も多いと思うが、今井優子の94年のアルバム『DISCLOSE』の復刻が決定。そのデジタル・リマスタリングに、優子さんと一緒に立ち会ってきた。マスタリング・エンジニアは、近年の『IT'S MY TIME TO SHINE』や『SPELL OF LOVE』でもお世話になっている、キング関口台スタジオの辻さん。
このアルバムは彼女の初めてのセルフ・プロデュース作で、すべての収録曲のソングライティングを自分で手掛けている。それ故、今でも優子さんの思い入れが強いのだ。曲作りに目覚めるキッカケとなった角松敏生プロデュースの5作目『DO AWAY』(90年)と共に、彼女のキャリアでも重要なポジションにある。レコードコレクターズ増刊号『CITY POP 〜シティ・ポップ 1973-2019』でも『DO AWAY』ではなく、この『DISCLOSE』がピックアップされているほどだ。
<恋しくて><倦怠期ならLet's Take It Easy>の2曲が、キング最終作『FUN FUN FUN』と重複しているが、アレンジはまったく別モノ。実はこの『FUN FUN FUN』と『DISCLOSE』は、リリースのタイミングが5ヶ月しか離れておらず、『FUN FUN FUN』は本人も知らないうちに発売されてしまった、という経緯があった。言われるままにレコーディングしたが、アーティスティック指向に傾いていた彼女はどうしても納得できず、レーベルと事務所を移籍。コチラはお蔵入りするハズが、いつの間にか世に出てしまったらしい。だから現在のオフィシャル・サイトのディスコグラフィを見ると、『FUN FUN FUN』やこの時期のシングル曲は、彼女のキャリアでは無きモノに。『DISCLOSE』には、そうした反動やウップンも込められていたワケだ。
ところが心機一転、新たな気持ちで移籍したレーベルが、短期間で敢えなくクローズ。その後も紆余曲折あって、このアルバムの原盤はずーっと行方が分からなくなってしまっていた。自分がサポートするようになって、おおよその目星はつけられたが、なかなかゴールには辿り着けず。それがこの度、各方面からの協力があって諸問題がクリアされ、ようやく再発売に漕ぎ着けたワケである。本人のコダワリの上に、ファンからの要望も高かったから、これは喜びもひとしお。
94年というデジタル全盛期の作だけに、オリジナル盤は硬めの音に仕上がっている。そこで今回のリマスタリングでは適度に音圧を上げ、エッジを少しまろやかに。大半の楽曲はバンド・サウンドで、アレンジもストリングスにホーン・セクション、コーラス隊とかなり贅沢な仕様。ベースが2人いるが、それは大仏さん(=高水健司)がウッド・ベースを弾いているから。AORやシティポップはいうまでもなく、そのサウンドはアーバンな打ち込みからモータウン・ビート、ボサノヴァ、バラード、4ビートまで、相当に幅広い。特にラテン・フュージョンへの愛着が強く表れていて、<恋しくて>のパーカッションの乱れ打ちに心躍る。参加ミュージシャンの名前を並べただけでも超豪華だが、実際に聴くとメチャクチャ緻密なアレンジが施されていて、プレイする方も気合が入っただろうな、と思わせてくれるのだ。松っつぁん、数原さん、ジェイク、ジャッキー、(広谷)順子さんと、故人たちの貢献もシッカリ遺されて…。
そして優子さんも、当時はまだ20代。歌声はフレッシュなうえにシッカリしていて、『DO AWAY』より安定感がある。『IT'S MY TIME TO SHINE』や『SPELL OF LOVE』以降のご新規ファンには、是非聴いてほしい好盤だ。
〜 Musicians 〜
* Keyboard:根岸貴幸
* Drums:山木秀夫
* Bass:美久月千晴、高水健司
* E.Guitar:松原正樹
* Piano:島 健
* Piano:中西康晴
* Trumpet:数原晋
* Trombone:清岡太郎
* Tenor Sax:小池修、ジェイク・コンセプション
* Percussion:ペッカー、浜口茂外也
* Strings:篠崎正嗣グループ
* Harmonica:八木信夫
* Chorus:高橋ジャッキー香代子、宮浦和美、比山貴咏史、木戸やすひろ、広谷順子、中山みさ、今井優子
* Mixed Engineer:内沼映ニ
All Songs Composed,Performed & Produced By Yuko Imai
Sound Produced & All Songs &Arranged:Takayuki Negishi
リマスター盤は Off Vocal Version4曲をボーナス追加。つまりはカラオケだけど、このアルバムに限っては、演奏が如何にスゴイかが分かりやすいので、存在価値は高いかと。発売はちょい先の7月19日。おっとその前に、ブラジリアン・テイストのライヴも迫ってます。
ちなみに、せっかくだから ブリブリのジャケットと同じポーズの写真を撮って、30年の before / after としてSNSに並べてアップしようゼィ〜
、と言ったら、「ひっどーい😤」と ぶんムクレられました…


<恋しくて><倦怠期ならLet's Take It Easy>の2曲が、キング最終作『FUN FUN FUN』と重複しているが、アレンジはまったく別モノ。実はこの『FUN FUN FUN』と『DISCLOSE』は、リリースのタイミングが5ヶ月しか離れておらず、『FUN FUN FUN』は本人も知らないうちに発売されてしまった、という経緯があった。言われるままにレコーディングしたが、アーティスティック指向に傾いていた彼女はどうしても納得できず、レーベルと事務所を移籍。コチラはお蔵入りするハズが、いつの間にか世に出てしまったらしい。だから現在のオフィシャル・サイトのディスコグラフィを見ると、『FUN FUN FUN』やこの時期のシングル曲は、彼女のキャリアでは無きモノに。『DISCLOSE』には、そうした反動やウップンも込められていたワケだ。
ところが心機一転、新たな気持ちで移籍したレーベルが、短期間で敢えなくクローズ。その後も紆余曲折あって、このアルバムの原盤はずーっと行方が分からなくなってしまっていた。自分がサポートするようになって、おおよその目星はつけられたが、なかなかゴールには辿り着けず。それがこの度、各方面からの協力があって諸問題がクリアされ、ようやく再発売に漕ぎ着けたワケである。本人のコダワリの上に、ファンからの要望も高かったから、これは喜びもひとしお。
94年というデジタル全盛期の作だけに、オリジナル盤は硬めの音に仕上がっている。そこで今回のリマスタリングでは適度に音圧を上げ、エッジを少しまろやかに。大半の楽曲はバンド・サウンドで、アレンジもストリングスにホーン・セクション、コーラス隊とかなり贅沢な仕様。ベースが2人いるが、それは大仏さん(=高水健司)がウッド・ベースを弾いているから。AORやシティポップはいうまでもなく、そのサウンドはアーバンな打ち込みからモータウン・ビート、ボサノヴァ、バラード、4ビートまで、相当に幅広い。特にラテン・フュージョンへの愛着が強く表れていて、<恋しくて>のパーカッションの乱れ打ちに心躍る。参加ミュージシャンの名前を並べただけでも超豪華だが、実際に聴くとメチャクチャ緻密なアレンジが施されていて、プレイする方も気合が入っただろうな、と思わせてくれるのだ。松っつぁん、数原さん、ジェイク、ジャッキー、(広谷)順子さんと、故人たちの貢献もシッカリ遺されて…。
そして優子さんも、当時はまだ20代。歌声はフレッシュなうえにシッカリしていて、『DO AWAY』より安定感がある。『IT'S MY TIME TO SHINE』や『SPELL OF LOVE』以降のご新規ファンには、是非聴いてほしい好盤だ。
〜 Musicians 〜
* Keyboard:根岸貴幸
* Drums:山木秀夫
* Bass:美久月千晴、高水健司
* E.Guitar:松原正樹
* Piano:島 健
* Piano:中西康晴
* Trumpet:数原晋
* Trombone:清岡太郎
* Tenor Sax:小池修、ジェイク・コンセプション
* Percussion:ペッカー、浜口茂外也
* Strings:篠崎正嗣グループ
* Harmonica:八木信夫
* Chorus:高橋ジャッキー香代子、宮浦和美、比山貴咏史、木戸やすひろ、広谷順子、中山みさ、今井優子
* Mixed Engineer:内沼映ニ
All Songs Composed,Performed & Produced By Yuko Imai
Sound Produced & All Songs &Arranged:Takayuki Negishi
リマスター盤は Off Vocal Version4曲をボーナス追加。つまりはカラオケだけど、このアルバムに限っては、演奏が如何にスゴイかが分かりやすいので、存在価値は高いかと。発売はちょい先の7月19日。おっとその前に、ブラジリアン・テイストのライヴも迫ってます。
ちなみに、せっかくだから ブリブリのジャケットと同じポーズの写真を撮って、30年の before / after としてSNSに並べてアップしようゼィ〜



