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北欧AORの雄オーレ・ブールード、3年ぶり5回目の来日公演の幕が切って落とされた。幸運にも1st / 2nd に通しで参加。1st開演前に差し入れを持ってバックステージを覗いたところ、オーレは弦を張り替えながらリラックス・ムード。サウンドチェックも問題ナシで、メンバーたちも笑顔で迎えてくれた。(以下ネタバレあり)

外は台風の影響で大雨ながら、ヴェニューの中では空気の高まりが感じられて良いムード。ショウはオンタイムで、前作『OUTSIDE THE LIMIT』のスターター<Put My Money>で順調に滑り出した。セットリストは最新作『SOUL LETTERS』と『OUTSIDE THE LIMIT』からのナンバーが中心。AORやポップス寄りの楽曲より、滋味のあるソリッドな曲が多くなるかな?と思いきや、実際は日本デビュー盤『SHAKIN' THE GROUND』『KEEP MOVIN'』『STEPPING UP』からも万遍なくチョイス。聴かせどころをわきまえながら、程よいバランス感でジワジワ盛り上げていった。

オーレのMCの日本語も上達していて、発音も自然。実は密かに練習してきたみたいで、先日のウェルカム・ディナーでも熱心に発音やフレーズを確認してきた。そして相変わらずのヴォーカル・スキル、ここぞという時のハイトーン、何より今回はギタリストとしての見せ場がかつてないほど多くて、アドリブ・ソロやオブリをふんだんに入れてくる。それでも曲の尺自体はスタジオ・ヴァージョンとあまり変わらず、それだけコンパクトに、かつスピード感を持って迫ってくるのだ。一方で<Ready To Hold You>ではメンバーのソロをフィーチャー。最後はオーレもそこに割り込んで、キーボードとの掛け合いを演じた。

とにかく演奏のコンビネーションが素晴らしく、ソロ・シンガーとバック・バンドの立場を超越した強力な一体感に魅せられる。安定しているのにスリル満載、しかもこのハイレヴェル、というのは、他のアーティストにはなかなか感じられないトコロだ。ドラムが極めてシンプルにグルーヴ・メイクに徹している分、ベースはグイグイとフィルを差し込んで攻め立てる。そういうパフォーマンスの質の高さが、オーレ・ライヴの真骨頂。実は著名アーティストや実力派セッション・ミュージシャンもチラホラ来ていて、みんながオーレのシンパなのだ。小耳に挟んだところでは、宮崎で活動しているオーレのコピー・バンドのメンバーも上京していたとか。

さすがにコロナ禍が残っていて開演時間が早い1stは、今イチ動員が良くなかったものの、2ndは9割方埋まっていて、ノリも良好。アンコールでは、「まだ演ってないのがあるんだ」とペイジス・カヴァーを炸裂させ、テンションを効かせて複雑に絡み合うエンディングもバッチリとキメてフィナーレ。オーレのライヴは、これまで延べ十数回は観ているが、その中でも1、2を争うデキだったのではないかな。そう、大雨を押したって出掛ける価値が きっとあります。かくいう自分も最終日にもう一度観る予定。
お席はまだ間に合います。http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/ole-borud/

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