the bandrobbie robertson
robbie-biotha band_last waltz box

SNSは午前中からこの人の訃報で持ちきり。なのでもうご存知の方が多いと思うが、ザ・バンドで活躍したロビー・ロバートソンが、8月9日、L.A.で家族に看取られて亡くなった。ロビーのマネージャーが明らかにしている。長きに渡って前立腺ガンと戦いながら活動を続けていて、2週間ほど前にもメディアの取材を受け、最近はあまり体調が良くないことを語っていたそう。そこから急速に悪化したと思われる。享年80歳。

自分世代だと、初めてオンタイムで触れたザ・バンドは、77年作『ISLANDS』あたり。でも高校生だった自分にはピンと来なかった。ボブ・ディランを苦手にしていた自分は、ザ・バンドに対してもかなり斜に構えていて、積極的に理解しようとも思わなかった。『THE LAST WALTZ』もゲスト陣に引き寄せられたが、どうしてあんなにスゴイ面子が集まってくるのか、腑に落ちなかった。その後、オトナになってだんだんシックリ来るようになったけれど、何だか結構遠回りしたような…。

でも87年のソロ作『ROBBIE ROBERTSON』は、結構聴いた。ピーター・ゲイブリエルやU2、ギル・エヴァンスなどとのコラボレイトに、当時は思いっきり虚を突かれたけど、その辺りの絡みが自分の目を(耳を?)開かせてくれた気がする。一方でガース・ハドソンやリック・ダンコの参加もあったし。

近年はザ・バンドの音源アーカイヴと、マーティン・スコセッシ作品の音楽制作が主な仕事。最後の仕事となったサントラ『Killers of the Flower Moon』は、母親がネイティブ・アメリカンだったロビーにとって、ルーツ回帰のような作品だったとか。そしてそれは最初のソロ・アルバムから綿々と繋がるテーマでもある。イヤ、結局はザ・バンドもそうなんだよな。

彼の最後のツイートは、70年頃に撮られたユーモラスな写真で、ガース・ハドソンと一緒に写ったもの。ロビーの死で、ガースはザ・バンドの最後の生き残りになってしまった。投稿は何と旅立ちの前日というから、ロビーは悟っていたんだろう。

Rest in Peace...

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