special_JUNKFUJIYAMA2
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ジャンクフジヤマ初のコットンクラブ公演は、自分もチョッとだけ協力させてもらった最新アルバム『DREAMIN'』のリリース・ライヴ。全面コラボレイトしている神谷樹クンをバンマスに、若手中心のメンバー構成で。サックスは進境著しい坂田明菜ちゃん、コーラスは今井優子でお世話になっている早川咲ちゃん、そしてこのところ立て続けに顔を合わせている敏腕ギタリストの外園一馬クンが、周囲のラヴ・コールに応えて ようやくジャンク・バンド初参戦。更にam sectionというキュートな女性ホーン・デュオがゲスト参加し、初コットンに相応しい、総勢10人編成の豪華バンドでのステージに立った。

ショウはアルバム同様にタイトル曲<DREAMIN'>でナチュラル・スタート。こういうライヴ・ヴェニューでは、ワン・ステージ70分と相場が決まっているので、リリース・ライヴで新作をすべて披露しようとすると、相当に忙しい。それでなくても、MCが長くなりがちなジャンクのコト。この日のステージはできるだけ喋らずに、矢継ぎ早に曲を繰り出した。

2曲目に先行シングル<雨上がりの街>を歌い、3曲目は本編唯一の十八番<秘密>。そしてマイルドにラテンをまぶした<MID-SUMMER>、隣のテーブルに来ていた山川恵津子さん提供の難曲<UTOPIA>とスムーズに続いていく。ただし、今回のニュー・アルバムの特徴でもあるのだけれど、やや熱量抑えめのトラックが多くなっているので、いつものジャンク・ライヴに比べるとオーディエンスはやや大人しい。小洒落たハコに臆する客層ではないが、そもそもニュー・アルバム中心のセットだと、馴染みの曲が少ない分、今イチ、ノリが弱くなるのが常識だ。

でもそれを覆したのが、布施明のカヴァー<君は薔薇より美しい>。客席のヴォルテージが一番上って、メロディを口ずさんでいる人も多い。ジャンクもココが攻め所と判断したのだろう。歌の最後のリフレインで、ラストのフレーズ あぁあァ〜君は〜、変わったぁ〜〜のところを、マイクを通さず生声で絶唱。ヤンヤの拍手を浴びる。やっぱりジャンクは(山下)達郎さんのDNAを受け継いでますな

バラード<SOUTHERN CROSS>では、明奈チャンがジャンクに負けぬ熱いブロウ。ここでam sectionが登場し、彼女たちのレパートリーからメドレーになだれ込む。ジャンクは客席に飛び降り、オーディンスに煽りを注入。そして<CATCH THE RAIBOW>では外園クンが炸裂。アンコールでは定番<あの空の向こうがわへ>で幕になった。

今後、プロモーションがひと息つけば、本拠地たらんブルースアレイで入れ替えなしのフル・ステージに戻るだろう。ジャンクのライヴはもうお腹いっぱいになるくらい観てきたので、どうもそれが自分のデフォルトになってしまっているみたい。そしてその場で外園クン・明奈ちゃん入りのパフォーマンスを堪能したい。今回は新作リリース・ライヴらしい、コンパクトにまとまったシュアなステージで納得できたけれど、フル尺のステージで、ジャンクも外園クンも本気でノったらこんなモンじゃないんだゼィと…。

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