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タワーレコード限定、日本のフュージョン系ギタリストの名曲・名演をコンパイルした、メチャ気持ち良くなれるギター・コンピレーション・アルバム。定番、職人、意外なセレクトにレア音源と、編集盤の魅力をバランス良く散りばめながら、各トラックのクオリティはシッカリとキープしている、そんなナイスな企画盤だ。

収録曲は以下の通り。

1. 朝焼け/カシオペア(1979年オリジナル・ヴァージョン)
2. Maybe Love/YOU
3. BELIEVIN’/ナニワ・エキスプレス
4. MORINING LIGHT/プリズム
5. CRASH !/ハング・ライジ(初CD化)
6. ANOTHER NIGHT/安藤まさひろ
7. MONKEY MAGIC/浅野孝已
8. バカルディー・ゴールド/松原正樹
9. WHEN A MAN LOVES A WOMAN/大村憲司
10. AREA CODE 213/鳥山雄司
11.プリシア/是方博邦
12.遊星とランデブー/加納秀人
13. AZURE/天野清継
14. BLUE LAGOON/高中正義
15. LADY VIOLETTA/森園勝敏(1982年セルフ・リメイク・ヴァージョン)

T-SQUARE関連が安藤まさひろソロからのチョイスなのは、「ほう、そう来たか!」と納得。ゴダイゴの故・浅野孝已、外道の加納秀人のセレクトは、意外性の代表格。個人的には、加納秀人のソロはジェフ・ベックに通じるようなロック・フュージョン作品なので大好き。よくぞ入れてくれました!と手放しで賞賛したい。でも浅野サンのジプシー・キングス張りの<MONKEY MAGIC>には驚き 初聴きでした。レアなのはYOUと初CD化のハング・ライジ。どちらもアナログは手元にあるけど、確かYOUもオリジナル・アルバムはCD化されてなかったような…? どちらも短命だったけど、一部メンバーは現在もシッカリ活躍されてます。

最近はシティポップ・ブームの余波か、日本のフュージョンにも再評価の兆しが感じられる。が、一方で、和製フュージョン原理主義的ファンの弊害も感じている。いつまでも40年前と同じグループ、安心できる予定調和ばかり求めてるんじゃネェ〜よ、と苦言を呈したいが、実はアーティスト・サイドに意識改革が出てきてて、注視したい動きも。そのセンターにいるのは、いつだって若い世代だ。ジェネレーションがひと回り、ふた回りして、ようやく従来の既成概念が取っ払われようとしている。変われないのは、むしろファンの方に多いようだ。つくづく、新しい感性に対して柔軟に対応できるオトナでありたいものヨ。

詳細は、こちらのタワーレコード特設ページから。