ca5a6efa.jpg今日はまた激渋のセレクト。こういうのをニコヤカに語れるリスナーは音楽的に信用できる。でも眉間に青筋立てて重箱の隅をつつくように語るヤツは、あっちへ行ってなさい(苦笑)

アンディ・フェアウェザー・ロウといっても知らない人が多いかも知れないが、最近のエリック・クラプトンのグループでずっとサポート・ギタリストを勤めてる、といえば、「なーんだ、オレ観てるじゃん」って人が少なくないと思う。クラプトンのステージでも、チラリとヴォーカルをとる場面があった。実は彼、70年代にはソロで活動していて、地味ながらなかなかイイ作品を残している。確か全米チャートにも足跡を残したはずだ。その彼の70年代中盤の作品が3in2の形でリイシューされた。こうしたイブシ銀のアーティストのCD化は実に嬉しい。

基本的にはアメリカ指向のブリティッシュ・ポップ・ロックで、パブ・ロック系スワンプ人脈に繋がる人。この3枚にも初期ウイングスのヘンリー・マックロウやデニー・シーウェル、スティーラーズ・ホイールのジェリー・ラファティやジョー・イーガン、ギャラガー&ライル、ジョージィ・フェイム、元フリーのラビット、ライトメロウ・ファン要チェックのブリン・ハワースなどが参加。後半2枚はグリン・ジョーンズのプロデュースで、イーグルスのバーニー・リードンもギターを弾いてる。最初の1枚は一部ナッシュヴィル録音で、メンフィス・ホーンの名も。

さらにもうひとつ、AORファンが「へぇー」と唸りそうなのが、ヴァレリー・カーターの<Da Doo Rendezvous>のオリジネイターであること。あれはヴァレリーのアンニュイな魅力に心疼いてしまう名曲だが、ここで彼のオリジナルを聴くと、基本的なアレンジはほとんど原曲通りだったコトが分かる。楽曲とヴァレリーの声があまりにフィットしているので書き下ろしだと思いがちだが、実はカヴァーだったのを再認識した次第だ。でもそれ以上に名曲といえるのが、春風のような装いのタイトル曲。いや、これはホントに素晴らしい。しかも完璧に大人向けのアコースティック・ミディアム・チューンだ。

こういうのを聴くと、やっぱAORってサウンド・スタイルじゃないという確信が深まっていくのだよ。