d029570d.jpg9月17日のSTAR digio【MUSIC FILE】は、隔月登場のLight Mellow Radio Edit。そこでこんな超レアなシングルがかかります。一昨日収録を終え、使ったレコードやCDをそのまま放っておいたのだけど、それを片づけながら、もう一回聴いちゃいました。
Steve Eatonは『AOR Light Mellow』に掲載したプレAOR的なシンガー・ソングライター。ソロ・デビュー前のビル・ラバウンティと、FAT CHANCEなるグループを組んでいたことで知られる。ファースト・ソロ『HEY, MR.DREAMER』は70'sシンガー・ソングライターのファンには有名な一枚。ただし素朴過ぎて、AORファンにはオススメできない。ところがインディ発のセカンドはシティ・ブリージンな香りにまみれていて、ライトメロウ的な大傑作。それで本に掲載して、CDにもなっている。

で、この<ふたりのラヴ・ソング>。そう、カーペンターズが歌っているアレ。それを書いたのがイートンで、彼のヴァージョンは『HEY, MR.DREAMER』のCDで聴ける。まぁ簡単に言えば、アコースティックなポップ・バラードといえるかな。じゃあ、どうしてそれがレア盤なのか。

実はこれ、テイクがまったく違うのデス。しかもそのアレンジが、セカンド寄りのグルーヴ&ソフィスティケイトな世界。初めて聴いたときには、ホント驚いた。実際は『HEY, MR.DREAMER』からのシングルのB面に収録されているので、時期的にはこの2枚の間と考えられる。とすれば、彼の音楽が洗練に向かう第一歩に当たるわけ。この有名曲を新しいアレンジにして自分の進むべき方向を確かめた上で、あのセカンドに取りかかった、そんなストーリーが成り立つ。

ちなみにこのシングルは、懇意にしている中古屋さんが2〜3年前に偶然見つけたもの。買い付けたシングルをチェックするため店で聴いていたら、知ってるのと全然違うアレンジが飛び出して、椅子から転げ落ちるほどだったとか!?(少しフィクション入りか…) それでわざわざ「これは是非カナザワさんに…」と一報を入れてくれたのだ。だって曲名を見ただけじゃ、単なるファーストからのシングル・カットにしか見えないから、自分じゃ絶対見つけられません。まさに感謝。M君、ありがとうございました。

…というわけで、気になる方はSTAR digioを要チェック。この曲だけは音が悪いですけど、他にもDavid RobertsとかCoyote Sisters、Steve Marrsなんかが流れますので。