e58b0277.jpg昨日は目黒のレコーディング・スタジオで、来月初めにバラード・ベストを出す斎藤誠にインタビュー取材。そこで“バラードとは?”というテーマで、ひとしきり話を聞いてみた。その詳しい内容は10月売りのアドリブ誌をお読みいただくとして、ちょっと自分のバラード論なんぞをひとくさり…。
…というほど大袈裟でもないんだが。
要は個人的に、歌い上げ系とかお涙頂戴系とか、いかにもいかにも、のバラードは感情移入できないということ。
そりゃー、この手でも好きな曲はたくさんありますよ。ボズの<You Can Have Me Anytime>とかチャカ・カーン<Through The Fire>とか、ホイットニーの一連の名曲とか。でもこれらは作品として好きなのであって、ストリングスとヴォーカルでガンガン盛り上げるタイプのバラードは、決して自分の胸きゅんソングではないのね。
むしろそうなるのは、ボビー・コールドウェル<Come to Me>とかリッキー・リー・ジョーンズ<Company>、アーティストでいえばスティーヴン・ビショップやランディ・グッドラムとか。いわゆる弾き語り系でシットリ滲みるバラードの方が好きなわけ。
ボクが斎藤誠を支持するのは、そういうバラードを歌わせたら天下一品だということ。弱い男が共感できるバラードを書いてくれるからなのだ。

それはオンナから見れば、大きな胸で心を酔わせてくれるバラードではなく、母性本能を刺激するようなバラード。もしかしたら、どんなバラードが好きかで、その人の恋愛観や異性との付き合い方が分かるカモよ。

で、今うしろに流れてるのは、去年リリースされたデビュー20周年記念のカヴァー・アルバム。彼がアイドルと崇めるマイケル・マクドナルドの曲やスティーリー・ダンの渋〜いカヴァー、恩人である桑田佳祐の曲など、オオッ!というナンバーが並んでいます。ボクはホール&オーツの<Possession Obsession>にノケゾリました。よりによってこの曲とはねぇ〜。そんなセンスが、斎藤誠が100%信用できるアーティストだということを教えてくれます。

さぁ〜て、今日も夕方から休日返上で別のインタビュー取材がある。もっと聴いていたいケド、さっさと文字起こししなくちゃ!だわ(泣)