e2c6007d.gif某レコード会社でひと仕事した帰り、予想外に早く終わったので、ちょっと渋谷のCDショップへ探しモノをしに。で、店の中で知り合いにバッタリ。このサイトのBBSにもよく書き込んでくれる方なんですが。
「今日は何買いました?」
「いや、SMILEの発売日だから」 
アッ、そうか。今日だったのね。皆さんよりひと足お先に楽しませてもらってたので、全然意識してなかったけど、会社帰りにCDショップへ直行した人、きっと多いんだろう。銀座あたりの店で市場調査でもしてれば面白かったかな?
なーんていうことを言うくらいだから、ボクはビーチ・ボーイズに関しては門外漢である。多分、分かる人には分かると思うけど。例えば『Light Mellow 和モノ669』でナイアガラ関係が軽い扱いになっているのも、元を辿ればそういうコトなのだ。大滝詠一と山下達郎どっちが好き?と問われれば、もう圧倒的に山下達郎。もちろん達郎さんだってビーチ・ボーイズ大好きだけど、彼のスタンスは基本的にロックとソウルでしょ。でも大滝師匠はポップス。ボクにはそう思えてしまう。

元々ボクはビートルズから洋楽に入った人間で、次にハード・ロックとプログレへ行った。僕が中学生の頃はカーペンターズ、エルトン・ジョン、ミッシェル・ポルナレフあたりが大人気で、そこから洋楽に入った連中も多い。特にカーペンターズね。でもボクは当時、「ケッ、あんな軟弱な音楽は女・子供が聴くものだ」くらいに思ってた(自分も中学生という事実は置いといて)。アメリカ物ならグランド・ファンク、ドゥービー、イーグルス。それこそビーチ・ボーイズ聴いてるヤツなんて皆無だった。
そういえば、ひと回りくらい年上の叔父さんがキャバレーのハコバンみたいなアルバイトをやっていて、幼い頃オヤジの実家へ行くと、ベースを練習してる部屋へよく覗きにいった。テケテケテケとベンチャーズばかりやってたけれど、そこで初めて<サーフィンU.S.A.>を聴いたのだ。だからボクはしばらくそれもベンチャーズの曲だと思い込んでいた。
まぁそんなだから、ビーチ・ボーイズを意識的に聴いたのは大学に入ってから。それも大滝さん・達郎さんのルーツをチェックするような感じで入ったんだと思う。今ではサーフィン/ホットロッド以外のオリジナル作はだいたい持っているが、それでもずっと外野から眺めてる状態。『ペット・サウンズ』もスゴいと思うけど、熱狂したりハマったりしたことはない。至極冷静に鑑賞して、スゴいことをやってたなぁ…って感じ。音を共有してきたワケじゃないんだよね。それこそ一番馴染みがあるのは<Kokomo>だったりして(苦笑)

だから、この『SMILE』に対しても冷静だ。でもそうした自分が“こりゃー凄い”と思える作品なのである。サイケに構築された世界観はビートルズ『Sgt...』あたりを思い出すけど、あれには4人の個性がミックスされている分、ラフで曖昧さが残っている。でも『SMILE』はブライアンだけだったからココまでできた。それを他のメンバーが受け入れられなかったのも分かる気がする。なので、ビーチ・ボーイズを聴いたコトのない人がココから入るっていうのは、ちょっとパスした方が無難かも。
でも結局のところ、門外漢のボクでさえ<Good Vibration>が出てきたアタリでは背筋を襲うような感激があったのだから、ビーチ・ボーイズに思いを抱く人はきっと大変なコトになっているでしょう。もしかして、アナタの周りに目を真っ赤した人がいるかもよ。