前回ポストでご紹介した、レコードコレクターズ誌2月号の特集『この曲のピアノを聴け! ロック/ポップス編』。自分もそこに参加しておきながら、実際に届いた本を見て、虚を突かれた思いだったのがコレ、キング・クリムゾンの<Cat Food>。69年のデビュー作にして歴史的名盤『IN THE COURT OF CRIMSON KING(キング・キリムゾンの宮殿)』の陰に隠れ、相当に分の悪い2作目だけれど、普通に聴けば充分にプログレ名盤。一般的に前作路線の踏襲として片付けられるものの、ロバート・フリップにしてみれば、脱退を表明したイアン・マクドナルドに「自分が抜けるから、君がバンドを引き継げ」と言ったほどの労作ではあったのだ。
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