一日あいだが空いたというのに、今日もまたベン・シドランです。早い話、ここ3〜4日は、シドラン三昧というかシドラン攻めというか…(苦笑) でも改めて彼の歩みを音で辿ってみると、この人って驚くほど変わってないですね。クレモンティーヌと共演したからといって、日和ったわけではないんです。
で、本日のネタは、今年の初めに出ていたベンの最新アルバム。彼のレーベルだったGO JAZZは、今は稼働していないらしく、息子レオと一緒に "NARDIS"というレーベルを興しました。これはそこからのベンの1作目。ちなみに現在リコメンしてるPHAT PHUNKTIONも、このNARDISからのリリースです。
この"NARDIS"という名には、面白いエピソードがあります。元々これはマイルスが50年代に作った曲のタイトルで、ベンも『BOP CITY』というアルバムで取り上げていました。ところがこれを逆さに綴ると………なんですネ。ベンは生前のマイルスに会った時、このタイトルの由来を訪ねたそうですが、彼は覚えていなかった。実は当時のマイルスは、自分のバンドメンバーが作った曲を自分の作品として世に出してしまうことが多かったらしいんです。そこでベンは、これが自分の姓のバックワードだと告げると、マイルスはトボけたように「いい名だ」と言って笑ったそうです。まぁ、50年代の曲なので、どっちにしろベンには無関係でしょうが。
さて、アルバムの中味ですが、例によってジャズのカヴァーが多数。オマケにアート・ブレイキーやディジー・ガレスピーの声がサンプリングされてて、ラップみたいに使われています。アレンジも如何にもスタンダードって感じじゃなくて、ヒップでグルーヴィー。マイケル・フランクスやケニー・ランキンと比べられる人ですが、これは間違いなくドナルド・フェイゲンだねぇ。ジャズ・スタンダードに対する愛情とか解釈とか、ちょっとシニカルなスタンスとか。
音は新しいけど、フィーリングは70年代のBlue ThumbやAristaにいた頃に戻ってきたみたい。
仕事絡みでどっぷりシドランに浸りましたが、お陰でちょっとした再発見もありましたな。
この"NARDIS"という名には、面白いエピソードがあります。元々これはマイルスが50年代に作った曲のタイトルで、ベンも『BOP CITY』というアルバムで取り上げていました。ところがこれを逆さに綴ると………なんですネ。ベンは生前のマイルスに会った時、このタイトルの由来を訪ねたそうですが、彼は覚えていなかった。実は当時のマイルスは、自分のバンドメンバーが作った曲を自分の作品として世に出してしまうことが多かったらしいんです。そこでベンは、これが自分の姓のバックワードだと告げると、マイルスはトボけたように「いい名だ」と言って笑ったそうです。まぁ、50年代の曲なので、どっちにしろベンには無関係でしょうが。
さて、アルバムの中味ですが、例によってジャズのカヴァーが多数。オマケにアート・ブレイキーやディジー・ガレスピーの声がサンプリングされてて、ラップみたいに使われています。アレンジも如何にもスタンダードって感じじゃなくて、ヒップでグルーヴィー。マイケル・フランクスやケニー・ランキンと比べられる人ですが、これは間違いなくドナルド・フェイゲンだねぇ。ジャズ・スタンダードに対する愛情とか解釈とか、ちょっとシニカルなスタンスとか。
音は新しいけど、フィーリングは70年代のBlue ThumbやAristaにいた頃に戻ってきたみたい。
仕事絡みでどっぷりシドランに浸りましたが、お陰でちょっとした再発見もありましたな。